肝胆の熱の偏り
平成元年の開業当時から調子が悪くなると飛び込んでみえる患者さん
私が毎回舌の状態を診るので、御自分でも毎日鏡で舌を診ているという
2日前からいつもと舌の状態がおかしいと氣づき、私に診てもらいたいということで来院
舌診では、左の側面(肝胆)の苔が剥げて、舌体の色が紅色のややきつい状態が明らかになっている
2日後に頭のMRI検査を予約しているとのこと
自覚症状は、顕著にないが、左の頚肩部のコリ程度
左側の赤みがきついが、皮下出血(お斑)は認められず
循環器系の発作的な病気の兆候はみられないことを伝え
肝胆鬱熱と診たて
百会の左に置鍼10分、右肝兪に置鍼10分、左風池に刺絡(暗紅色の出血)
治療後に舌の状態は改善、舌色が淡紅色に、舌苔の剥げも境界線が不明瞭に変化
患者さんにも写真で確認していただき、安心された様子
上の写真が治療前・下の写真が治療後
舌苔が薄くなって、向かって右側の苔の剥げの境界線が不明瞭になった変化がよくわかると思う
先日知人の鍼灸師に舌診の話をしたら、鍼治療で舌の状態が変化することに驚かれ、
驚く彼の反応に私は唖然とした(鍼を打つのに舌も診てなかったのか・・・)