アラン幸福論その2
”気分に任せて生きている人は皆、悲しみにとらわれる
否、それだけではすまない。やがていらだち怒りだす”
『アラン幸福論より』
自分を不幸だと思う時、私たちは友人が悪い、家族が悪い、先祖が悪い
社会が悪い、世間が悪い、あの人が悪い、あの国が悪い・・・と考えてしまいがち
自分の不幸を、他のものや、人のせいにするわけである
よく言えばこうした”反骨精神”はさまざまな社会運動を生んでいく力にもなるが
たいがいは、責任転嫁になってしまう
一方で私たちは、本当は自分自身が自分の不幸の原因であることに
実はどこかで多少なりとも気付いるが、それを認めようとはしない
気分を野放しにしておくと、どんどん不幸の方に吸い寄せられていってしまう
アランはこれこそが諸悪の根源だととらえ
「人間にとって最大の敵は自分自身である」と喝破している
明日に続く