腎虚とインナーマッスルの関連②
東洋医学でいう「腎」は西洋医学の腎臓とは少し異なります。
腎には両親から受け継いだ生命の源である「先天の精」が蓄えられていると考えられています。
「腎虚」とはその腎が衰えた状態、すなわち「身体のエネルギー不足」あるいは「代謝機能の低下」と言えます。
その所見のひとつとして「小腹不仁(しょうふくふじん)」をご紹介しました。
これは下腹部に力がなくなっている状態です。
慢性腰痛の患者さんの多くは、インナーマッスルが弱化しており、小腹不仁を呈することが多くあります。
したがって、腎虚の状態では、特に体幹部の筋力や安定性を強化することが重要です。
そこで、インナーマッスルを活性化するおすすめの体操をご紹介します。
骨盤底筋を鍛える体操は以下の通りです:
- 起床位置: 背中を直立させ、足を肩幅に開きます。膝をやや曲げ、体重を均等に分散します。
- 骨盤底筋の収縮: 下腹部を凹ませるように意識して、同時にお尻の穴を閉めるようにします。このとき背中や肩に力が入らないようにします。
- 保持: 収縮した状態を数秒間保持します。この時、呼吸は止めずに軽く行います。
- リラックス: 収縮を解き、筋肉をリラックスさせます。深く呼吸して全身をリセットします。
- リピート: 上記の手順を繰り返します。最初は数回から始め、徐々に回数を増やしていきます。
この体操は、座ったり立ったりして行うことができます。
正しいフォームと呼吸を意識しながら、毎日継続することで効果を実感できます。