弁証論治というシステム
当院では「中医学」をベースにした診察方法を採用しています。
その中でも、「弁証論治」というのは非常にすぐれた考え方で、
西洋医学では対応が難しい患者さん(複数の症状、原因がわからない病気)を治療することができます。
たとえば「めまい、頭痛、ほてり」などを自覚している、ある女性がいるとしましょう。
西洋医学では、めまいなら耳鼻科、頭痛なら神経内科、ほてりなら婦人科とそれぞればらばらの診療科を受診することになり、薬もその分増えてしまします。
しかし、中医学では「肝陽上亢」という弁証を用いて、それらの症状をパッケージングできてしまいます。
弁証が決まれば、すなわち治療方針が決定します。
「肝陽上亢」に対して滋陰潜陽、治療穴は太衝といった具合です。
これを異病同治といって、ことなる病気であっても、同じ治療法で治すことができるという考え方です。
つまり、正確な弁証論治によって、少ない鍼でなおかつ高い効果を出すことが可能なのです。