腰椎椎間板ヘルニア
患者さん撮影
先日腰椎椎間板ヘルニアによる腰の激痛、下肢痛で
歩行もままならない女性の患者さんが来院された
医師からはヘルニアは治らないといわれている
SLR(下肢伸展テスト)は患側10°(+++)と腰椎椎間板ヘルニアとしては非常に重症である
診たては「左下焦の気の停滞」とし、百会左に1本鍼をした、腰部へも軽く鍼とお灸も加えた
2回の治療でSLRは90°(-)となって3回の治療で痛みは消失した
1週間だけ、立ち仕事は休んでいただいたが、今は元気にお仕事をされている
東洋医学は痛みの疾患であっても、気の偏りを整えるだけで苦痛から開放することができる
ヘルニアは治らないといった医師の言葉は間違っているわけではない
MRIの画像診断ではヘルニアが消失したわけではない
これは椎間板ヘルニアの症例で、鍼治療前と治癒した後のMRI画像を確認したところ
脱出した椎間板(正確には髄核)にはほとんど変化がないにもかかわらず、
自覚症状は消失し、経過も良好である患者さんを多数経験しているからである
ということは、機質的(画像などで異常が認められる)な病変があっても発病
(痛みを自覚すること)の原因は東洋医学的には、別のところにあるということである
この患者さんは大きなストレスを抱え、仕事も休めない状況の中で無理をされていた
「肝欝気滞」が病因の大きな要素となっていたのである