滲出性中耳炎

滲出性中耳炎

60代♀

数年間2ヶ月に一度内耳に滲出液が溜まり

耳鼻科でその都度穿刺し水を抜いている状態で

西洋医学では溜まったら水を抜く以外の治療は現状ではできないと

大変困っておられた、旅行がお好きで飛行機に搭乗した後に悪化するとのこと

今回は飛行機搭乗前に患側の「関衝」から刺絡をした結果経過が良好であったと

大変喜ばれたので効果について検証してみたい

耳をまとう経絡は手の少陽三焦経である

三焦は水穀の精緻の気、津液を肌肉に出入せしめ

肌肉は三焦の通道を得て水穀の精気によって温陽せられる事となる

三焦は水穀の精気を輸送するばかりでなく気化作用を合わせ持っており

津液を気化し、汗として排出し、尿として排出する

三焦は体内における水液の流通と排泄の器官であり

又、流通と排泄の通路でもあり、肺・腎・膀胱・ò]理などと密接なかかわりを持って

水分代謝の全過程に関わっている・・・と古典に記述がある

手の少陰三焦経の井穴である「関衝」から刺絡をすることにより

津液の気化作用が高まって滲出液の貯留がなくなったと考えられる

このように中医学の理論によって検証し弁証した治療は普遍性があるので

今後多くの滲出性中耳炎の治療に役立てることができると期待できる