左右整えの灸

左右整えの灸

体表の観察は面白い

ツボは全身に300以上あり

身体の正中線上のツボを除くと

全て左右対称に配置されている

この左右のツボをよく観察すると虚実、寒熱が明らかになる

左右の大きいツボの左右どちらかに鍼を打ち

お灸は左右交互にすえる

このお灸が左右同じ熱感を感じない場合

そのツボは非常によく効く

右の大腿部の知覚鈍麻で

長年熱いシャワーの熱を感じない

右足のしびれを訴える患者さん

腎兪に左右整えの灸をすえた

なんと初診時に27壮!(回)左右にお灸をすえて

ようやく左右の熱感が整ってきた

数回の治療で左右のお灸は9壮(回)で整うようになり

シャワーの熱を感じるようになった(一年ぶりのできごと)

右足のしびれもなくなった

このようにお灸の熱感の違いで

ツボの効果を確認することができる

  

また、これに従って左右のどちらか一穴に鍼をすると多くの病は改善傾向となる。

これにお灸で対処できれば、初発には左右の熱感の相違がある。

これに幾壮かすえてゆくと左右の熱感が調う。

すると病は改善傾向となる。

また、早く調えばより一層癒えやすくなる。

逆に壮数が増えると悪化だ。

体表の動きは様々なことを教えてくれる。

数多いツボの処置、「丁寧」な治療には分からない。

  

このような事に意を払えば、病の順、逆もよく判断できる。