胃の気の脈診
東洋医学の診察法で最も重要と言えるのは「脈診」である
左右の橈骨動脈の脈の状態を診ることで”生気の虚実”を伺う
脈を診ずして鍼を打ってはならない
脈診については解説すると一冊の本ができるので
ここでは重要なことを記する
”胃の気”を診ることができるのは脈診のみである
≪素問≫平人気象論
胃の気の有無は生死にかかわる
≪蘭室秘蔵≫脾胃論
胃の気の不足こそ百病の大元
≪医宗必読≫
身体を健全に養うには胃の気は不可欠
中国の古典医学書には多くの”胃の気”についての記述がみられる
巧みな鍼の技術は”胃の気を補う”ことで養われるともいえる
95歳の脳梗塞の患者さん
意識はなく医師はもっても2週間と言った
親族は葬儀の準備をしていた
脈診すると”胃の気”大いにあり
当分大丈夫と判断した
驚くことに1年たった今では呼びかけにこたえ、
車いすに座れるほどになった
もうじき96歳を迎えようとしている