虚実論

虚実とはなにを示すのか

≪黄帝内経・素問≫第2巻第1章 虚実論

病変を起こしている局所の組織が硬くしこり、充実した状況を示す時

これを”実”と言う

邪気すなわち外来性の病因因子の侵襲力が強く

人体の反応力(精気)も強く

両者が激しく拮抗する時に起こる(邪生闘争)

局所の組織の緊張が低下し、軟化、陥凹など虚弱化した反応を示す時

これを”虚”と言う

精気すなわち人体の抵抗力が脱落した時は

邪気に一方的に侵害されてこの様な状態を起こす

鍼灸治療において最も基礎的な鑑別はこの”虚実”を見分けることである

望診・聞診・問診・脈診・舌診の全ての診察法を動員して素早く判定する

最も重要なのは”脈診”である

一見”虚”にみえても”虚実狭雑”していることもあるので注意が必要