くいしばり(TCH)の症例

50代女性

主 訴:上肢のしびれ・痛み・筋力低下(患側の握力10㎏)

現病歴:半年前から発症、内科で心疾患の疑いで精査し異常なし

    整形外科で頸椎のMRI検査で軽度の頸椎椎間板ヘルニアの診断

    脳神経外科で胸郭出口症候群の診断「手術をしないと治らない」といわれ躊躇する

    大阪で北辰会講師の鍼灸治療を受け、NRS10→6に軽減するがそれ以上治らない

    しびれと握力低下が酷くなり「生きているのが辛い」とまで考えるようになる

経 過:身内の紹介で大阪から名古屋に来ていただき

    3回の鍼治療でほぼ主訴は消失 握力10㎏→25㎏にアップ

    根本原因は歯の軽度のくいしばり(TCH)と考えた

    外側翼突筋への刺鍼で短期間で主訴は著しく改善

    大阪での質の高い鍼灸治療のベースがあってのことではあるが

予防は日頃から歯のくいしばりを意識し、歯と歯が当たらないように注意すること

考 察:難治性の慢性疼痛疾患、特に上半身の疾患は

    必ず歯並びと嚙み合わせをチェック

    通常の鍼治療に抵抗する場合は

    外側翼突筋へのアプローチを試してみる価値は大いにあると思う

    
    親くしている矯正歯科医師によると

    嚙み合わせに異常がない人は10%以下!とのこと!