患者との関わり方
こんにちは、長岡哲輝です。
水曜日に定例の院内勉強会を行いました。
今回の症例は、「咳」が主訴の30代女性の方でした。
問診をしていくなかで、持病の再発の不安、家庭内でのストレス、悩みを相談できない・・・
「咳」だけではない、様々な問題点が明らかになりました。
初対面の治療者に、自分の生活環境や家庭内の事情、精神状態について話すのは、
患者様にとって、とても勇気のいることだと思います。
私たちは、どんな治療者であれば病気で悩んでいる方の力になってあげられるのでしょうか。
鍼治療のスキルがあることや、診断力があることだけではなく、
また、「頑張りましょう」と励ましたり、「あなたの病気は〇〇が原因です」と
病気の説明をすることではないと思います。
「苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいるとうれしい」
という小澤竹俊先生の“援助的コミュニケーション”の重要性を改めて感じました。
鍼灸という力を借りて病気を治療していく過程には、「苦痛に寄り添い、支える」という
治療者の姿勢が、自然治癒力を引き出す力になるだろうと信じています。