ゲップと期門
こんにちは、長岡哲輝です。
40代 女性
ゲップを主訴に来院中。
数回治療を行っていましたが、一向に改善せず。
体表観察で、右の期門に顕著な圧痛と実の反応あり。
1番鍼で10分置鍼したところ、ぴたっとゲップが止まり、抜針直後に排便もあり。
ゲップが治まっただけでなく、「刺鍼直後にのどや脇腹に響く感じがあった」とのこと。
普段常用しないツボのため、改めてツボの穴性を確認しました。
期門は足厥陰肝経の募穴です。
効能としては、疏肝理気、清熱肝胆、清血熱などですが、
期門は足太陰脾経との交会穴のため、脾胃の病(嘔吐、ゲップ、胃痛)などにも効果があるとの記載がありました。
また、肝経は側腹部を通り、のどをまとっているので
脇腹やのどへの響きがおこることにも納得しました。
つまり、この患者さんのゲップに関しては、
肝の失調(気のめぐりがスムーズでない状態)により
脾胃の働きが低下した“肝胃不和”であると考えられました。
「ゲップに期門」は、今後の治療の選択のひとつとなりました。