顎跛行とは?

顎跛行の症例(側頭動脈炎の疑い)

70代男性

主 訴:右側頭部の食時時入浴時の激痛、

微熱、 下腿がだるい

現病歴:X-1年3月右側頭部痛発症

右頚部のツッパリ感が強い

36.8℃~37℃台の微熱が続く
入浴時、夕食咀嚼時に激痛が出る

ため頭を保冷剤で冷やすと楽にな
る。

脳神経外科を受診

頸椎X-P、頚部エコー、脳MRI、

検査で異常なし
ほぼ毎日ロキソニンを内服する

西洋医学的所見:

側頭動脈圧痛(+)顎跛行(+)

足背動脈、後脛骨動脈共に消失

上り坂、階段の上りで間欠性跛行

弁 証:血虚お血、小陽胆経経気不利

処 置:右聴宮、太衝 風池、胆兪などに

置鍼

経 過:第7診目で顎跛行著明に軽減

NRS10→4

1年半ほぼ毎日続く側頭部痛も

軽減
微熱は36℃台で安定

考 察:※顎跛行とは,咀嚼筋の痛みと疲労

により咀嚼や会話の中断と再開を
繰り返す現象で ”側頭動脈炎”に
特有の症状とされる
浅側頭動脈の怒張と索状肥厚はな
いが、

側頭動脈の拍動の減弱は認め

側頭動脈炎を疑わせる所見も認め
られるので
患者様には鍼治療で痛みに変化が
なければ神経内科をご紹介する旨
を伝え鍼灸治療を開始
経過はとても良好

以後1年経過し頭痛は消失