出産に対する鍼灸治療の有効症例

今回、鍼灸治療の介入により、無事に普通分娩が叶った症例をご紹介します。

患者:30代 女性

もともと第1子妊娠時に逆子の治療で来院されていましたが、無事戻り出産。

今回は、第2子を妊娠され体調管理として鍼灸治療を受けておられました。

しかし、予定日を過ぎても子宮口が開かず。このままだと、入院して帝王切開の予定。

「できれば経膣分娩を」と希望され、来院されました。

所見:下腹部、下肢の冷え、脈診では右尺位が弱い

弁証:脾腎陽虚

治法;腎を温め、命門の火を高める

治療:三陰交(補法)、至陰や命門にお灸

経過:治療後から胎動が増え、2診目にはおしるし(出産間近の微出血)がありました。

3診目には、数分~数十分の微弱陣痛あり、子宮口は3cmまで開く。

治療後の夜に破水、翌日に無事、普通分娩で出産されました。

症例について

鍼灸により、腎の陽気が温められ、命門の火が高まったことで出産に繋がったと思われます。

2診目には、尺位の脈力(※)が強くなったことが確認されました。

※東洋医学的に、出産には腎の陽気が重要。尺位の脈力がその判断として重要となる。

無事、入院することなく普通分娩が叶い、本当によかったですね!

F先生の素晴らしい症例でした。