気管支喘息の鍼灸治療
寒暖差で体調不良の方が増えています。
寒暖差の影響を受けやすい疾患の中に気管支喘息があります。
東洋医学では「哮喘」といい以下のように分類しています。
【肝胆阻肺】
身体が冷えやすく、寒冷によって発作が誘発されます。
脈診:浮弦 舌診:舌苔白滑
治法:温肺散寒・化痰止哮
【熱痰阻肺】
身体に熱がこもりやすく、温暖によって発作が誘発され
冬の季節に日中の気温が上昇する日などに増悪します。
脈診:滑数 舌診:舌色紅・舌苔黄膩
治法:宣肺清熱・化痰止哮
【寒熱狭雑】
冷えと熱がどちらもある場合、上熱下寒の方に多い
脈診:浮緊数 舌診:舌苔黄白
治法:散寒清熱・宣肺化痰
【陽虚痰阻】
身体の冷えがきつく温める機能が低下した状態で、疲れやすい方
脈診:沈虚 舌診:舌苔淡泊、胖大
治法:温陽益気・降気化痰
【陰虚痰阻】
身体の陰液が不足し、熱がこもった状態の方に多い
脈診:細数 舌診:紅乾燥・無苔
治法:慈陰清熱・降気化痰
【気管支喘息に対する当院の治療方針】
①医師の診察(呼吸器内科)を受け
内服薬や気管支拡張剤などの処方をうけていることが前提
②内服治療や気管支拡張剤の使用と並行して鍼灸治療を始める
③発作時ではなく、緩解期に鍼灸治療を開始し、体質改善により
発作の頻度を少なくし、緩解に導くことが目標となります。