痛みの悪循環について

身体に痛みが出た時、みなさんはどのように対処されますか?

おそらく、痛み止めを飲んだり、痛みが出る動作を避けたりするのではないでしょうか。

不安になったり、心臓がドキドキしたりすることもあるかもしれません。

このように痛みを無意識に避けたり、交感神経が緊張するのは本能的な反応といえるのです。

つまり、「痛み」は身体にとって警告信号のような働きがあります。

これは急性痛(発症から3ヶ月以内)の特徴です。


では、慢性痛(発症から3ヶ月以上経過している)の場合はどうでしょうか。

「痛み」に警告信号としての働きは無くなり、痛みそのものがひとつの「病気」となります。

痛みの範囲が広がったり、痛む場所が冷えてきたり、眠れない、疲れやすいなど・・・

これらの症状は痛みが慢性化して、脳が過敏になっているサインです。

それだけではありません、慢性痛の患者さんは、通常のひとにはない独特な考え方を持っています。

それを「破局的思考」といって、以下のような特徴があります。

・痛みのことばかり考えてしまう

・このままどんどんひどくなってしまうのではないかと不安

・自分ではこの痛みをどうすることもできない

・痛みがあるからなにもできない


もし、いま身体に痛みを持っていて、これらの考えに当てはまる場合は、「痛みの悪循環」に入ってしまっている可能性があります。

つづく・・・