絵本の魅力 〜大人になってから感じる深み〜
先日、詩人の谷川俊太郎さんが亡くなられたというニュースを見て、心がぎゅっとなりました。
彼の詩や絵本に、学校の授業などで触れたことがある人はきっと多いのではないでしょうか。
谷川さんの作品には、大人も子供にも、なぜか心に残る普遍的な魅力があったと思います。
子供の頃に読んだ絵本って、大人になってから読み返すと、全然違う景色が見えることがありませんか?
例えば、絵の中に隠された細かい工夫や、作者が伝えたかった深いメッセージ
子供の頃には気づけなかったことが、どんどん浮かび上がってきます。
最近、「スイミー」を改めて読み直してみたのですが、小さな魚が仲間をまとめて大きな魚の形を作るあの物語。
今読むと、団結することや、知恵で困難を乗り越える力の大切さが、心に響きます。
「そうか、人生ってそうやってみんなで支え合って進んでいくものだな」と思ったりします。
大人になると、絵本の持つシンプルな言葉や絵が、逆に深く刺さることってありませんか?
人生経験を重ねて、感受性が豊かになったからこそ、「ああ、この作品にはこういう思いが込められていたんだ」って気づく瞬間がある。
子供の頃はただ楽しいだけだったものが、今では感慨深いものに変わる。そんなことを実感しています。
当院では、待合室にいくつか絵本を置いています。ちょっとした待ち時間にぜひ手に取ってみてください。
子供の頃の思い出に浸りながら、少し心を休めていただけたら嬉しいです。