啓蟄

今日は二四節気の”啓蟄”

立春を過ぎていよいよ陽気が高まり

梅は開花し雑草も伸びてきた

肝気の影響を受け花粉症や頭痛患者さんが増えてきている

気をのびやかにしてイライラしないように心掛けること

激しい運動よりのんびり散歩がお勧め

気を高ぶらせる食べ物(辛いもの・カフェイン・竹の子の先端等々)

は控えめにし、下半身を冷えさないように

年末年始に次いで養生が必要な時期である

骨痺とは

≪黄帝内経・素問・霊枢≫より

痺は風寒湿の三気雑じり至りて合して痺を為すなり

冬を以て此れに遇うものは骨痺と為る(痺論篇第四三)

病、骨に在れば骨重くして挙ぐ可ならず(長刺節論篇第五十五)

太陽有余なれば骨痺を病む。身重し

不足なれば腎痺を病む(四時刺逆従第論篇六十四)

骨痺、挙節不用にして痛む

汗注いで心煩す(『霊枢』寒熱病第二一)

現代医学的には関節リウマチ性疾患である

肝鬱(ストレス)と風寒湿の邪気に生気が破られることが

多くの関節リウマチの発症原因である

発症原因によりリウマチの治法もそれぞれ異なることは勿論

北辰会定例会参加

昨日は大阪で勉強会に参加

所属する北辰会のエキスパートコース

鬱病(統合失調症等)の解説と弁証論治・症例解説

蓮風先生からは2時間鬱病の生講義を拝聴した

心神(主)→肝魂(従)(心神が溢れると肝魂に溜め

肝魂(主)→心神(従)逆転すると精神に異常を来す

精神疾患を見るには医療人として心神が健康であらねばならない

大変刺激を受けた翌日の今日の診療

いつもに増して精神が研ぎ澄まされ良い治療ができたと思う

腎陽虚による冷え

≪黄帝内経・素問≫逆調論編 第三四 第三章

帝がいう

身体が冷えて寒気のする人がいる

熱い湯で温めても燃える火で炙っても

体を熱くすることができないし

衣服を重ね着ても温めることができない

しかしからだが凍ってガタガタ震えるわけではない

これは何の病か

岐伯がいう

腎は水を主り、骨の生成を主る

腎の気が衰えて骨の生成が行われなければ

骨髄は充満することができない

そこで寒気は骨髄まで入り込んで強い冷えとなるのである

※いくら入浴してもすぐ冷えて

布団に入ると寒くて眠れないようなひと

腎陽虚といい、命門の火が枯渇しているので

命門穴に多壮灸を根気よく続けることが体質改善となる

生涯学習研修制度

(一社)愛知県鍼灸師会学術部では

来年度(4月以降)

(公社)日本鍼灸師会認定の専門領域研修制度を開催する

方向で調整をしている

必要単位は50単位(1単位45分)

医学教育4単位

基礎医学6単位

臨床10単位

日鍼会。全日本鍼灸学会などの全国大会参加5単位

50単位取得会員には認定証を与え

愛知県鍼灸師会HPで名前を掲載することになる

来年度は「スポーツ障害」をテーマに年間計画を策定中

開業鍼灸師でスポーツ障害の専門知識を学びたい方は

是非とも参加してほしい

立春以降の気の乱れ

立春を境に気温の上昇とともに

肝気の乱れが多くなる

日差しも暖かく日中の気温差が10度以上にもなると

朝は寒さを感じるが昼間は冬の衣服では暑い

肝気が上亢すると、脈は浮いて弦脈がとなり

肩こり、頭痛、不眠、眩暈などが生じやすくなるが

百会や太衝などに瀉法を施すと

即効性があるので患者さんから喜ばれる

抜鍼後に脈が緩んでいれば、治法は正しく効果も高い

腠理が開き始めるこの時期に季節と逆風の寒波があると

風邪をひきやすいので発汗しすぎないように注意が必要

この様に季節の変化に応じた治療、養生法は東洋医学の素晴らしい知恵だ

膝関節の水腫

膝に水が溜っているか否かは

膝蓋跳動という検査で簡単に判断できる

西洋医学では関節内に注射針を”穿刺”して貯留した水を排出させる

しかし、それだけでは炎症は治らないので何回も穿刺することが多い

よく水を抜くと癖になるという理由はここにある

東洋医学ではこう考える

急性の関節炎は膝関節に炎症(熱)があるために

熱を冷ますために津液(体内の水分)が膝関節に集まる

熱を冷ます(清熱)の鍼治療が根本治療となるので

熱が冷めれば自然と津液も必要がなくなり消褪していく

結果として関節炎は治り、水もなくなる

患者さんには「火事場に放水して消火しているので、”水を抜く”ということは

火元への放水をやめることなんですよ」

「放水して火事(炎症)が収まれば自然と治ります」と説明している

慢性的な膝関節の痛みがあって水が溜りやすい人は

五臓の”脾、肺、腎”の機能低下が原因なので

鍼灸のフォローアップによって根本治療が可能だ

中学生の不登校の治療

文科省は、「病気」と「経済的理由」以外の原因で

「年間30日以上」の長期欠席をした児童生徒を「不登校」と定義している

2014年小中学校の不登校が6年ぶりに増加に転じたそうだ

特に多い中学校が9万5,181人(同3,932人増)、2.69%(同0.12ポイント増)

なんと中学生の不登校児の割合は38人に1人

【症例】

年間159日欠席していた不登校の中学生2年生女子

主訴は頭痛で学校に行けない

鍼治療を月に1~3回続けた結果

頭痛の頻度が減ることで

中3になってから欠席が激減し

紹介者の保健室の先生も一時は高校は定時制しか無理と諦めていたが

ついに全日制の普通高校に合格した

心の問題もある程度配慮はしたが

身体を治せば心の問題も解決するという良いお手本となった一例

社会問題となっている不登校であるが

身体症状を訴える児童、生徒に対して

鍼灸治療で救える可能性はおおいにあると考える

院内勉強会

今夜は院内勉強会

新患カンファレンス一例

美容鍼の実技講習

当院では美容鍼は女性鍼灸師2名だけが施術担当

中医学的な診たてをしたうえで施術することが基本

技術をマスターするにはスタッフ同士で

施術をすることが一番近道なのでトレーニングが欠かせない

最近は芸能人が美容鍼を受けて話題になったりしているが

流行りものではなく、ココロの健康にもよいので

全身の鍼灸治療を受けながら

定期的に美容鍼をされている方が多い

biyou/

アドラーのことば12

アルフレッド アドラーのことば12

ガミガミと叱られ続けた者が

暗い性格になるとは限らない

親の考えを受け容れるか

親を反面教師にするかは

「自分の意志」で決めるのだから