蓮風先生臨床50周年お祝い

昨日は大阪帝国ホテルに於いて

師匠の藤本連風先生臨床50周年記念式典に出席

150人を超える参加者でとても盛況な祝宴だった

伝統医学を継承しつつ、革新的な天才臨床家であると

多くの学識経験者からお祝いのお言葉があった

ご自身の数十万人の患者さんを始め

多くの優秀な弟子を輩出した功績は他に類を見ない

50年は一つの通過点であり

70年80年まで第一線でのご活躍を祈念します

歯肉炎の歯痛を神道で治す

交通事故後遺症の患者さん

3か月整形外科医でリハを受けるも改善せず

脳神経外科医の紹介で来院

1ヶ月の治療で8割主訴が軽減し希望が見えてきた

今日は元々歯肉炎があり左下奥歯が疼くという

神道に置鍼10分

上焦の熱が取れるとともに歯痛は消失

苦悩の表情が穏やかに、脈も枯弦脈が滑脈に緩む

熱病における顔色の様相その2

≪黄帝内経・素問≫

熱病における顔色の分類

風論篇第四二

肝:目下が青

心:口が赤

脾:鼻上が黄

肺:眉間の上が白

腎:?茉上が黒

どの五臓に熱が影響しているのかの指標となる

日本鍼灸師会全国大会in岐阜

(公社)日本鍼灸師会の学術大会参加報告

今年は隣県の開催なので会場スタッフとして準備進行をサポートし

担当した岐阜じゅうろくプラザ大会議室での

講演を聴講することができた

講師:湯浅 影元先生(中京大学スポーツ科学部教授)

演題:スポーツバイオメカニックス

バイオBio=生体

メカニクスMechanics=力学

湯浅教授は室伏広治・浅田真央・吉田沙保里等オリンピック選手や

多くの一流アスリートのトレーニングを指導しているので

興味深い裏話を聞くことができた

浅田真央は必ず片足の下に台を置いて

両肘を洗面台につけて支えて顔を洗っているとか

イチローはベンチに座っているときの姿勢にも気を配り

ソファーと硬い椅子があれば必ず硬い椅子に座るとか

ケガの少ない一流アスリートは日頃の健康管理も一流だ

脳科学者の茂木健一郎氏の県民講座も面白かった

鍼灸治療のエビデンスを西洋医学的現代物理学によって

解明しようとする鍼灸研究者に対して

厚労省からエビデンスを求められる理由は理解できるが

東洋医学の治効理論を現代医学で

解明することには無理があるのでは

患者目線でいえば”治ればいいじゃないですか”と

会場からは拍手喝采だ

大きな身振り手振りを交えた熱弁だった

急性腰痛を後谿で

50代♂

昨日しゃがんだ際に左腰痛発症

来院時は代償性側弯を呈し傾いて歩いている状態

S先生が担当し

左胆経腰痛・経気不利と診たて

左後谿に2番鍼で10分置鍼

直後に痛みは半減し側弯は消失

普通に歩行が可能になる

入念な体表観察による少数鍼の症例

熱病における顔色の様相

≪黄帝内経絡・素問≫刺熱篇

第二章 熱病における顔色の様相

肝の熱病の場合は左の頬がまず赤くなる

心の熱病の場合は額がまず赤くなる

脾の熱病の場合は鼻がまず赤くなる

肺の熱病の場合は右の頬がまず赤くなる

腎の熱病の場合は頤(おとがい)がまず赤くなる

これは五行の理論的な原則なので

経験的実証的医学からは若干乖離している

次回は顔望診としてより実践的な解説を

腰部脊柱管狭窄症

上は治療前 下は治療後(向かって左の淵の紅色が薄くなっている)

腰部脊柱管狭窄症に於ける舌の変化

60代♂

5年前から右腰~臀部下肢足底の痛みしびれ発症

鎮痛剤や血流改善薬を内服するも主訴は悪化

間欠性跛行は5~10分

右胆経経気不利と診たて

右足臨泣に置鍼

舌苔薄くなり、右舌辺の紅色が薄くなる

主訴も軽減し自発痛は消失

勿論通院が必要であるが

一本の鍼による大きな変化に驚かれた様子

希望が見えて気色も良くなった

素問霊枢における熱病の考え方

≪黄帝内経・素問≫刺熱篇

「素問」・「霊枢」における疫病(感染症)の記載は

その病位を枠組みとして行われている

熱病の場合は、皮肉筋骨の熱病・経脈の熱病・臓腑の熱病に分ける

第一・五臓の熱病の症状と予後と治療法

第二・熱病の初発症状とその治療法

第三・顔色の変化による病の予後判定法

第四・五臓の熱病における赤色の顔面の出現場所

第五・脊椎間の経穴による熱病の取穴法

「傷寒論」には経脈上に位置する熱病の証治を述べたもので

熱病全体にわたるものではないので

「傷寒論」のみによって熱病の証治を考えようとする

日本漢方の視野は狭窄に過ぎると考える

※≪黄帝内経・素問 訳注≫から引用

表寒裏熱

50代♂

39℃の発熱で内科受診後3日経過

頭の芯の痛みが取れず微熱あり

内科で処方された5種の薬を内服中

百会の熱以外は全身の冷え

百会に10分間置鍼

治療後に全身が温まり

頭痛も寛解

百会の鍼によって気滞が取れ

表寒裏熱による陰陽のアンバランスが整った症例

玄侑宗久氏の講演

昨日ブログに書いた玄侑宗久氏の話題になり

学会講演のDVDを患者さんに貸し出して大変喜ばれた

ココロに迷いがある現代人には

多くの示唆を示してくれる内容

希望者には来院時にお貸ししますので

申し出てください