清熱解毒の鍼

12才♀

手掌の発赤痒みに対して

清熱解毒の処置をして2回で治癒した

北辰会で使う清熱解毒のツボは

背部の霊台・督兪

下に向けて斜刺

内熱による痒みに抜群の切れ味を発揮する

脳と皮膚の関係

昨日まで愛媛県松山市で

第63回全日本鍼灸学会全国大会に参加した報告を

印象に残った講演は

桜美林大学教授 山口 創氏による

「身体接触によるこころの癒し」

原始杯の最も表層には杯分割が進んだ行く末は

”脳と皮膚”に変化するということを学んだ

皮膚は第2の脳ともいわれている理由だ

手足の末端の皮膚を軽くなでるだけで

認知症の老人の表情が明るくなったり

手足の動きが良くなることは、

当院の施設への往療で実績を上げていることでも証明されている

鍼灸の経絡経穴はすべて皮膚のごく浅い部位に存在するのも頷ける

来年は福島県で開催される

来年参加すると”認定鍼灸師”という学会内の資格が取得できるので

今後は研究の軸足を置いている「北辰会」に影響がないように

全日本鍼灸学会とは距離を置くつもりだ

問診より重要な体表観察

先日の北辰会の講義

問診よりも大切なのは”体表観察”であると

昔は”問診だけでもここまで解る”という演題で

連風先生の講義があったが

北辰会は常に進歩し続けている

問診の内容は事実と異なることが少なくない

特に七情がらみの情報、負荷試験の情報等は

ノイズが混じるので裏づけのために

第三者からの聴取が必要なことがある

それに比較して術者の五感による体表観察は

熟練すればノイズが混じる要素がなく正確だ

正しく弁証論治するには五感を磨くことが最も大切である

http://www,n-acp.com

鍼灸学会学術大会

5月17日18日に

愛媛県松山市ひめぎんホールで

第63回(公社)全日本鍼灸学会学術大会が開催され

例年通り大会に参加するので、週末は休診させていただきます。

今月は月末まで休診日は全部学会、会議、などで休みがなく

今夜は診療が終わってから小牧で執行部会

体調管理のために鍼治療を受けて癒されています

お悩み相談所

ここに来院される患者さんの多くは

日常生活での多彩なストレスを抱えている

家をリフォームして綺麗になった部屋をネズミ?で荒らされて

2か月悩んでいる主婦の方は胃が痛くなった

夫の認知症が進行し、財布を無くし泥棒呼ばわりされて

怒りで坐骨神経痛が悪化した主婦の方は泣きながら訴える

嫁と姑のイザコザで体調不良のご婦人

信者の悩み相談で疲弊している教会の牧師さん

今日の午後の印象に残った患者さん達だ

5分から10分寄り添って悩みに耳を傾けると

患者さんの表情が緩んでゆき

1本の鍼を打つと体も楽になっていく

ここは癒しの空間でもあり真剣勝負の空間でもある

このことをいつも大切にしたいと思っている

以表知裏

患者さんのお庭に咲いていた芍薬

”以表知裏”とは

≪黄帝内経の素問・陰陽応象大論≫に「以表知裏」の記述がある

「表を以て裏を知る」とは体表の症状から内面の病変を知るということ

五臓六腑(内臓)の病変は必ず体表に現れ

丁寧に体表観察をすることによって知ることができる

昨日大阪で北辰会の研修会があってスタッフ全員が参加し

腹診を中心とした体表観察の基礎と実技を学んだ

今日はいつもに増して感覚を研ぎ澄まして診ることができた

漢祥院治療

昨日は奈良の”漢祥院”で

藤本連風先生の鍼治療を受けてきた

いつも笑顔で出迎えてくれるが

「無理をするなよ」といつも戒められている

昨日は腹臥位で”筋縮”に30分の置鍼

10分を過ぎたころから全身が緩んでいく

緩むことを自覚するということは

緊張している裏返しか

臨床歴50年の自称”鍼狂人”の治療を受ける意味は

臨床歴25年の自分にとって限りなく大きいのだ

易疲労について

慢性的に疲れやすい(体がだるい)という主訴は非常に多い

西洋医学的に易疲労を分類すると

糖尿病・甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症・貧血・脱水

消化器の疾患・心不全・肝機能障害・腎不全・急性腎炎

慢性疲労症候群・重症筋無力症等多岐にわたる

西洋医学の検査を全く受けずに来院された場合

1・問診によって上記の疾患の除外診断をする

2・上記の疾患の疑いがあれば開業医師へ紹介する

3・西洋医学的な治療が第一選択であれば鍼灸は介入しない

西洋医学による診断が確定または、異常が認められない場合

1・あらゆる疾患に対して東洋医学的に弁証し、北辰会式少数鍼で介入する

東洋医学による弁証分類

1・暑耗肺胃気陰:盛夏の暑熱の時期に起こる熱中症

2・脾虚湿困:疲労や飲食不節によって脾が虚し水湿が停滞し、全身の疲労倦怠無力感が生じる

3・気血両虚:気血が不足し栄養状態が低下して生じる

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緊張を自覚するには

緊張していることに自覚がない人がいる

こちらは臨床25年

直感で緊張は伝わり、脈診で確認できる

緊張も長引くと”気滞”が生じ雑病の原因になる

緊張と弛緩を体で自覚することが必要なので

一人でできるヨーガの呼吸法とストレッチを

アドバイスをしている

乳がん治療の副作用には鍼治療が有効

米国CNNや全米テレビ局が14年3月18日~20日付のニュースで

「鍼治療が乳がん治療の副作用改善に効果がある」と報じた

ニュースの元は医学誌「Cancer」最新号が掲載した

米国メリーランド大学医学部の研究チームによる研究結果

研究では、乳がんの化学療法によって起こるほてりや痛み吐き気が

改善することが明らかになったと報じられた

研究の主査は「今回の実験では鍼治療に副作用がほとんどなく、

ほてりと関節症状に十分な効果がある可能性が明らかになった」とインタビューに答えている

我々の臨床現場ではがん治療の副作用による吐き気や食欲不振、体重減少

痛みに鍼治療が有効であることは実証されているが

全米ネットワークのマスコミが取り上げたことは大いに結構

多くのがん化学療法や抗がん剤の副作用に苦しんでいる患者さんに知っていただきたい