宇宙空間の身体への影響

宇宙飛行士が体験するのは急速な体力の衰えだった

骨量は、骨粗鬆症の10倍!の速さで減少し

骨折や、尿路結石リスクが高まる

ふくらはぎの筋肉は、毎日1%!づつ細くなり

地上の寝たきりの2日分、高齢者の筋委縮の約半年分に相当する

これらの現象はゼロG(無重力)の世界ならではの現象

人類は1Gの重力に適した体の構造と機能を有しているので

宇宙飛行では無重力環境での健康管理技術が必要

ここで得られたデーターがロコモティブシンドローム

(運動器の障害によって介護、介助が必要な状態)

の対策に役立っている

日本鍼灸師会全国大会in岡山

第9回日本鍼灸師会全国大会inおかやま

13日14日に岡山市で鍼灸の学会が開催された

県民公開講座「宇宙と地球」での

元JAXA宇宙飛行士山崎直子さんの講演は面白かった

400㎞の宇宙空間に滞在中は非日常の連続

身長は2~3㎝伸び、腰痛が消失することが多いが

逆に腰痛を発症するケースもあること

長期滞在で免疫力が低下すること

宇宙酔いは7~80%で発症すること

あらゆる薬品、手術器具、抜歯のペンチまで用意されていること

皮膚の外科的な縫合や抜歯の訓練までされたこと等々

宇宙飛行士の遭遇する身体の変化や健康管理に鍼治療が介入し

その効果を評価するというミッションの実現に向けて

JAXAきぼう利用フォーラム 宇宙鍼灸科学研究が

いつ採用されるのかに注目したい

セイリン(鍼のトップメーカー)は既に宇宙飛行士の使用する鍼を開発済み

一つのアイデアとして鍼灸師がテレビ電話で指示をして治療するという案が

考えられているという

ワクワクする3時間の講演はあっという間だった

失声症緩解

20代♀

車の自損事故2日後に全く声が出なくなる

半身のしびれや脱力感も発症

半年後に当院初診来院

発する言葉はとぎれとぎれ

動きも緩慢

本は腎虚、標は肝鬱化火

3番鍼で百会20分置鍼

4診目より言葉は出やすくなる

12診目の現在は連続し会話ができるようになってきた

交通事故の精神的な大きなショックで失声症に至った症例

        【休診の案内】 
 
 13日14日は日本鍼灸師会全国大会inおかやま

 に参加する為14日(月)は休診させていただきます

ことばは絶対ではない

「道」は本来無限定なものである

したがって、ことば=概念による区分も、一時的なものに過ぎない

にもかかわらず、ことばを絶対視するからこそ

事物を差別と対立の相においてのみ捉えることになるので

例えば「左」ということば=概念に対しては「右」という対立概念が生まれる

こういった相対的な分類に基づいて「秩序」と「等級」が形成され

「差別」と「紛争」をもたらした

これこそ人間が知によって得た八つのものなのである

だからこそ聖人はいっさいの現象をあるがままにまかせて論じようとしない

一般の人びとは、ことばを絶対視してたがいに是非を争いあう

つまり、ことばを絶対視し、是非を論じるのは

「道」を理解していない証拠なのである

≪荘子より抜粋≫

天枢の効果

先日名古屋駅で遭遇したN700系のドクターイエロー

慢性化した三叉神経痛に対して

患側の天枢穴に25分置鍼

激しい疼痛が消失して経過良好

臍(へそ)周囲のツボの反応を良く調べることで

空間的歪を整えることができるのだ

痛みとココロ

病の根本原因を探るために

患者さんの心理社会的背景を把握することは重要

生育環境、家庭環境、家族構成、夫婦関係、親子関係

会社員であれば、社内での人間関係等々

初診の問診で聴取できず

話して頂ける時期まで不明な事もよくある

しかし、経験を積めば体表観察と直感で

心理社会低背景の問題がありそうであるかを

読み取ることができるようになる

初診時にプライバシーにかかわる内容を

いきなり聞き取る必要はない

訴える痛みの裏側には自分で気づかない問題が潜んでいることは実は多い

第41回伝統鍼灸学会

京都洛西の地で第41回伝統鍼灸学会学術大会が開催され

スタッフ等5人で参加してきた

総括すると、西洋医学寄りの鍼灸治療ではない

伝統医学としての鍼灸治療にフォーカスされた

学会としての魅力を感じた

北辰会の存在はこの学会にとても大きな刺激になっている

経絡治療中心であった伝統医学に北辰会(中医学)が加わり

日本伝統鍼灸におけるグローバルスタンダードを

将来海外に発信することは

この学会の重要な役割であるはずだ

頚椎後縦靭帯骨化症

頚椎後縦靭帯骨化症

手術後の後遺症に悩んでいた患者さんより

治療効果に対してお慶びの声を頂いたので掲載させていただく

■頚椎後縦靭帯骨化症、頚椎損傷
64歳 男性
 七年前、スキーで滑走中に発症、四肢麻痺となり、停止出来ずに上り斜面で停止転倒、山麓の病院へ搬送された後、自宅近くの病院へ転院、症状進行防止措置としてセラミックのくさびを入れる手術を受け退院しました。
 
 手術は成功し、骨化症の進行は抑えられ、四肢麻痺は回避されましたが、頚椎が傷ついたことによる症状は治ること無く、全体に機能障害と知覚異常が残りました。

リハビリも受けられなくなり、ハリ治療等を検討していたある日、勤務先のフェンス下の雑草を刈り込み挟みで刈っていたところ、右腕が動かなくなりました。
 勤務先の郵便受けに入っていたミニコミ誌に検討中だった長岡治療院が掲載されており、すぐ電話をし、ハリ治療を受け始めました。
 右手は数回のハリ治療で動くようになり、他の症状にも効果ありと判断し、6年が経ちました。

 退院直後は、ナイフ・フォークはもちろん、箸も満足に使えず、食事も苦労しました。現在、痛みもあり指先の感覚は鈍いのですが、右手は普通に動かすことが出来、箸は若者より器用に使えるようになりました。

 便秘にも苦労しました。退院時に「この病気の人にはかなりの確率で排便・排尿障害が残ります。」と言われました。厚着をすると和式では排尿が出来ず、大は洗浄便座でなければ出来ません。外出には大変苦労しましたが、ハリ治療(特に木槌による打鍼)の効果でこのところ、快便で外出が気楽です。

 バスを降りて勤務先までの数百メートルが、足裏に激痛を感じて途中で休憩しないとたどり着けませんでしたが、痛み感覚が緩和し、現在は数時間歩き続けることが出来る様になりました。

 症状が良くなって欲が出てきて、今はフルマラソンを完走することが夢です。

脊髄の術後の後遺症で苦しんでいる方に朗報だ

古(いにしえ)の人

大古の人こそ、最高の知の所有者といえるのではなかろうか

なぜならば、かれらは自然そのままの存在であり

彼らの意識は主客未分化の、いわば混沌状態だったと考えられるからである

この混沌こそ、もっとも望ましい在り方なのではないか

時代が下ると、人びとは自己を取り巻く世界を意識しはじめた

こうして認識作用が生まれたが、客体としての事物に区別は立てなかった

さらに時代が下ると人びとは事物の区別を意識するようになったが

まだ価値概念は発生しなかった

しかし、やがて価値概念が発生するや「道」は虧なわれた

そして「道」が虧なわれると同時に、人間の”執着心”が成ったのである

≪荘子≫より抜粋

http://www.,n-acp.com

失声症への治療

鍼治療の可能性をまた患者さんを通して教えられた

20代♀

失声症に百会に20分置鍼しはじめてから

言葉が連続して発生できるようになった

まだ途切れることはあるが

数回の治療で難治性の失声症が改善し始めた

治癒を目指して患者さんの希望の光も見えて

少数鍼の力を改めて感じている