心神不安による腰痛

大学教授50代

超多忙で、休みがなくストレスフルが恒常化

右の腰痛が慢性化して治らない

気逆を認め、百会右に圧痛が著明

百会右に蓮風鍼3番で20分置鍼、10分間休憩

治療後は気色がよくなり

あれほど取れなかった右腰痛がスッキリして楽になった

実証で一本の鍼を打つ経穴の有効性が確認できた場合

置鍼時間を15分~20分

場合によっては30分と長くすることで

治療効果を上げることができることが実証できている

とても合理的な北辰会方式の特徴

学術講習会の方向性

(一社)愛知県鍼灸専門師会では

三市会(小牧・犬山・春日井)、愛知県鍼灸学会の2団体と

共催で、毎月会員や、学生向けの講習会を開催している

内容は医師からは西洋医学の専門分野の講演で

鍼灸師や鍼灸大学の教授等からは東洋医学の講演や実技供覧になることが多い

平成25年度の愛知県鍼灸専門師会主催の学術講習会は数回予定されているが

現在その方向性を検討中である

今までのように、様々な流派の鍼灸師が毎回趣向を変えてするか

ラウンドテーブルディスカッションのように

一症例をもとに各流派の鍼灸師がそれぞれの診たて方、治法を

明らかにして、お互いの流派を尊重しつつ意見交換をすることで

誰が参加しても興味を持ってもらえる講習会にするか

個人的には後者の手法を考えている

これから理事会で諮って作り上げていくことになるが

若い鍼灸師に対していかに興味を持ってもらえるかにかかっている

漢方薬と鍼灸

鍼灸発症の地、中国で鍼灸師とは”中医師”といい

西洋医の対極にある、”医師”である

中医師は鍼灸治療と漢方薬を処方できる資格なので

中国では併用することも珍しくない

わが国では漢方薬は医師の処方

鍼灸は鍼灸師が治療、と分かれているので

一人の患者さんに対して同じ診たてができているのかは

処方された漢方薬を拝見すると検証ができる

西洋医学的な病名処方の場合に治法の方向性が

漢方薬と鍼灸で一致しないことは多く

これでは治療が上手くいかない

長年診ている患者さん

中医師からの漢方薬の処方を受けていて

薬の治法治則が、当方の鍼灸治療の治法治側とぴったり一致

この患者さんの体調はすこぶる良い

(この中医師の先生は統合医療研究会の同じメンバーでビックリ)

この様に中医師の診たてであれば

当方も中医学を基に診たてているので

漢方薬・鍼灸治療の方向性が一致するのは必然なのだ

花粉の飛散量

2月に入ってから徐々に花粉症患者さんが増えている

気象庁花粉情報患側システム(はなこさん)から

毎日飛散情報を見ているが、1㎥に0~数十個程度で

ピークの10分の1以下とまだまだ少ない

僅かな花粉に反応する原因(病因)は・・・

眼の痒みは”肝”の問題

くしゃみ・鼻水は”脾”や”肺”の機能低下に”肝”が絡んでいる

月経周期と月の関係

月経周期と月の関係(陰陽論)

『婦科方薬臨証心得十五編』より

生理期:重陽転陰:新月の時に起こりやすい。

午時(30例中27例は白昼に月経来潮)

排卵期:重陰転陽:満月の時に起こりやすい

子時(排卵の多くは夜に起こる)

新月から満月への過程は、任脈を陰が昇る為に補陰する

満月から新月への過程は、督脈を陽が下がる為に補陽する

その意義は、月は陰であり、満月時は陰満であり、新月時は陽満となる

現代医学でのエストロゲンは陰、黄体ホルモンは陽と考える

この陰陽の法則を用いて不妊症や婦人科疾患に応用できる

気圧の低下と疼痛

低気圧が近づくと持病の痛みが悪化することがある

このメカニズムは気圧の低下により

細胞内圧が相対的に高まり

膨張する為に周辺組織を圧迫して起こると考えられている

これを東洋医学で考えると

膨張は「気滞」(気の停滞)で

気が停滞して経絡の気の巡りが悪くなれば

「巡ざれば痛む」により痛みを引き起こすと考えられる

不妊と食生活

お世話になっている統合医療のI医師からの情報(Facebookより)

不妊治療専門家の中には不妊と食事は関係ないというドクターもいるが

アリゾナ大学統合医療プログラムの責任者のDr.Maizes が

「妊娠したい女性のための食生活」のテキストを出版された(英語版)

この本では「肉食に偏っていると不妊のリスクが高まる」

「妊婦の魚の摂取量が少ないと子供の言語機能の発達に遅れが見られる」

「抗酸化作用のあるものを男性側が摂取することで妊娠率が高まる」

というようなスタディが紹介されている

「抗酸化作用物質」のほとんどは

日ごろからバランスの良い食生活をしていれば

自然に摂取する野菜や果物等に含まれているので、

食生活に偏りがなければ、あまり神経質になる必要はない

サプリメントに頼らずに野菜、果物、魚、肉等

旬の食材を生かした食事を心がけたい

百会

頭の中央に「百会」というツボがある

このツボは”陽気”を調節する効果に優れている

百会の左右にツボを広げて観察すると

左右に広がったり、偏ったりする場合もある

空間的な偏りを調節することもできる

パーキンソン氏病・パーキンソン症候群共に

「百会」一穴で多くの患者さんに有効性を認めている

但し置鍼時間の判断には経験が必要

数分~20分程度の幅がある

花粉症対策

今年も花粉症に季節がやってきた

例年より早くアレルギーを訴える患者さんが多い

気象庁の花粉情報では名古屋市内では2月に入って

1㎥中に数個の杉花粉というわずかではあるが

時間によっては飛散しているようだ

花粉症対策

―縞な睡眠

疲れをためないこと

ストレスをためないこと

に衆竫戎を避ける(アルコールの飲みすぎに注意)

タ緤の摂りすぎに注意

α瓩瓩麗治療

弁証に基づいた本治法と共に、耳鍼の有効性は

患者さんが一番知っているので

こちらから伺わなくとも、治療のリクエストが多くなってきた

鍼灸医療の情報発信

昨日名大医学部内研究会での会話

大学病院勤務の臨床心理士の先生に

「過敏性腸症候群」や「小児発達障害」は

鍼治療が良く効くんですよと言うと

大変驚かれたとともに、発達障害については

小児科学会で是非症例報告をしてください!と嘆願された

我々には全日本鍼灸学会という学術団体があり

多くの疾患の症例報告やシンポジウムが毎年開催されている

医師の参加も増えているが、所詮身内の学会での報告は

外には届かないのだ

我々鍼灸師が医師の学会で症例報告することで

医学会での鍼灸の正しい理解を促し

西洋医学では治療法のない「小児発達障害」の

お子さんを一人でも多く救うことになると強く思う