院内勉強会

今夜は院内勉強会

スタッフに発達障害の中医学的な弁証分類と治法の解説をし

個別のカンファレンスをした

先天の腎気不足を素体として

湿邪によって湿痰の形成

気滞~気逆・内風を生じる

心神不安

小児の場合原穴診などの体表観察が難しいケースが多いので

どのようにとらまえるのかを意見交換をした意義は大きい

頭痛に火曳之鍼

昨日は大阪で北辰会の研修会がありスタッフ等6名で参加した

午後からの藤本蓮風先生の公開臨床に

10名ほど自覚症状がある会員が治療を受けた

頭や気を使うと後頭部痛が発症する患者への治療

金の太いてい鍼を関元にあてしばらくして

上の気が下に降りて楽になったという

翌日頭や気を使っても頭痛は起きなかった

火曳之鍼も金のてい鍼の”太さ”で効き目がかなり違うことが理解できた

金の相場の高騰で同じ鍼を今作ると数十万円するので

さてどうしたものか思案中

火曳之鍼

心窩(みぞおち)や胃土(胃を診る穴所)に気の停滞がある場合

多くは肝気が上に突き上げられることによって生じる

18金の細いてい鍼を関元(臍下3寸)に軽く当てるだけ

上昇の熱を下焦に曳き降ろすことができる

患者40代♀

ストレスフルで胃が重い食べると胃がもたれ、腹が張る

火曳之鍼を数十秒関元に置いていると

患者さんは「胃のつかえが下の方に下がってて消えた」との感想

鍼をせずとも時に驚く効果が認められる

「気が動く」という事実は患者さんがよく知っている

臨床見学の学生

鍼灸学校の夏休みの間

臨床見学の学校指定治療院の当院は

10人程度の見学生を受け入れている

単位制となっていないので

見学に来る学生は皆真面目で熱心

但し皆治療法に迷いがある

どういった診たて方をすればよいのか

学校では統一された東洋医学的診断法がないといっても過言でない

何度もこのブログで叫んでいるが

全国統一して黄帝内経・素問・霊枢を教科書にすべきだ

この2400年前の東洋医学の永遠不変のバイブルを

学校教育で取り入れることで学生の迷いが少しはなくなるはず

あとは卒後に様々な治療法を選択して自らの生涯教育とすればよい

卒後の研究や勉強さえできない鍼灸師は自然淘汰される

打鍼研修会

昨日は所属する中医学研究会北辰会の夏季特別研修会があった

スタッフ3名とOGと一緒に参加

テーマは「腹部打鍼」

午前は夢分流腹診をベースとした腹診の手順と実技

午後からは参加者同士で体表観察を交えて

腹部の邪に対して打鍼だけで整える治療を

繰り返し反復練習した

”相曳之鍼”の微妙な圧の加え方で速やかに

脈状や腹部の邪の変化が現われることに感銘した

今日から臨床で早速で活用して効果を実感

北辰会方式の基礎を確認してリセットし

日頃の疑問点を解消することができたので

有意義な研修会だった

[httpo://www.n-acp.com

リベド血管炎の症例

30代♀

中学生から下肢に紅斑が発症

当初は軽度であったが20才から悪化

下腿内顆周辺に潰瘍ができ激痛

悪化と軽減を繰り返し

30才で「リベド血管炎」の診断

歩き過ぎる、疲れる、梅雨時等に悪化

内出血→潰瘍→激痛の繰り返しで日常生活に支障あり

難病治療に取り組む当院HPをご覧になって来院

弁証:お血症・湿困脾土

治法:駆お血・健脾・去湿

取穴:公孫・三陰交・太衝など一穴のみ適宜取穴

   潰瘍の形成される経絡の井穴に刺絡

経過:今年の梅雨~夏は潰瘍ができない

   疲れたり、下肢に負荷をかけても悪化しない

   生理血塊がなくなり、生理血色も暗紅色がなくなる

   お血が駆除されたことが確認

   
結語:まだ経過観察が必要であるが

   西洋医学では治療法がないこの病気にたいして

   中医学による弁証論治と少数鍼、刺絡が効果的であり

   治癒への可能性を見出せたことは大きな意義があり

   この病で苦しむ患者さんへの朗報となるであろう

低音性の耳鳴り

40代♀

開業した24年前からの患者さん

当初の椎間板ヘルニアの治療治癒しており

健康管理で週に一度の治療を続けている

時に右の耳鳴り(ブーンという音)

が増減する

弁証は「肝腎陰虚症」

治法は右照海

最近は睡眠不足がなければほぼ消失した

腰部脊柱管狭窄症の重症症例

70代♀

主訴:右大腿部の激痛

現病歴:今年の4月ごろから痛みで歩けない

    寝起きや歩行時に右大腿全面~内側の激痛

弁証:気滞血お・右胆経の気の偏在

初診:平成24年5月14日

処置:当初は足臨泣や三陰交で駆お血の処置をしてある程度の効果があったが

   MRI検査を依頼した医師からはL3/4/5後方辷り症、L4/5にて脊柱管狭窄

   の診断で、手術の検討を打診された

   その後、帯脈穴を使うようになってから、症状は緩解し、歩行痛、運動痛は

   消失し、検査を依頼したクリニックを再受診した際には、Dr 看護師等の

   スタッフが歩行の状態の変化に驚き、手術も見合わせることになった

   
   MRI画像所見や臨床所見で重症な脊柱管狭窄症であっても

   弁証論治と取穴が適切であれば、鍼灸治療は非常に有効であり

   画像所見に頼って安易に手術をしなくてもよい症例を

   当院では数多く経験している

痙攣性発声障害の症例

痙攣性発声障害(SD)

20代♀

主訴:声を出すと喉が締め付けられたり、会話が途切れ途切れになる

現病歴:7年前、カラオケで高い音が出にくくなり異変に気づく

    主訴は徐々に悪化、ボトックス注射受けるが変化なし

脈診:浮・緊・細

舌診:淡紅色・舌尖紅

弁病:梅核気

弁証:肝鬱気滞

処置:蓮風鍼3番で太衝に置鍼10分・第8診目から百会に置鍼20分

経過:第2診目から症状緩解、10診目からはほとんど症状発症しないので

   休んでいたパートを再開し、体の疲れはあるが主訴は発症しない

表情も明るくなり、治療中に笑顔も見られる。経過極めて良好

特発性膝関節骨壊死

【特発性膝骨壊死とは】

大腿骨の遠位部(膝の関節をつくっている部分)の骨が壊死した状態

60歳以上の女性に好発、最近増加傾向にある

まれに大腿骨外側顆部の関節面に発生することもある

急激な膝の痛みで発病する、夜間痛が多く、関節液が溜まることもあるが

炎症期には歩行困難となることが多い

レントゲンには骨壊死は映らないので、MRI検査で確定診断ができる

西洋医学的にはボナロン(異所性骨化阻止薬)が処方されるが

難治性である

【鍼灸症例】

60代♀

2か月前突然発症、MRI検査で特発性骨壊死の診断

夜間痛強く、絶対安静を指示される

膝関節内側部の腫脹・発熱・発赤(+++)膝関節屈曲(+++)

脾経の経絡経筋病と考え、右公孫に蓮風鍼を10分置鍼

直後に発熱(-)発赤(±)腫脹(+)

3回の治療で夜間痛(-)自発痛(-)発熱(-)

たった一本の鍼の効果におおいに喜ばれる

発症後2カ月経過し関節拘縮が残存しているが,可動域は改善しているので

正座も可能になる見込み