うつ病患者を減らすには

「うつ病100万人時代」のいま

企業に加えて、精神医療界の対応が急務だが

日本の精神科医は8,000~10,000人いる、といわれるなかで

精神科クリニックが次々と開業し

あたらな抗うつ剤も開発されているのに

患者数は減らず、増える一方である

ある患者さんの言葉を借りると

「いい精神科医に出会うことがこれほど難しいとは思ってもみなかった」

いい精神科医とは

問診に時間をかけ、日常生活に関する質問が多く、

自分のことを理解してもらっていると患者が感じ

投与する薬物が最小限で、良くなれば減薬してもらえるような医師ではないだろうか

うつ病患者を減らしていくためには、企業と医療の両輪で

取り組んでいかねばならない

次回に続く・・・

とあるIT企業の例

社員数約2,000人と業界の中堅クラスのあるIT企業の実例

この会社では、うつ病など精神科疾患をもつ社員は常に存在する

一日中PCに向かい、納期が迫れば深夜残業は当たり前

静まり返った社内では会話の声は聞こえず

ただキーボードを叩く音だけ

隣の社員との会話はメールという職場

不調になりはじめるのは責任を持たされるリーダーたち

帰宅は常に深夜、土日も出勤

疲労とストレス、仕事のプレッシャーで不眠が続き、やがて動けなくなる

他部門との交流もないので、身近な人がうつ病で休職しても

それが全社的な傾向とは気がつかない

毎年200人以上の新卒者を採用し、それを上回る退職者が出て

補充するために途中採用でしのぐ自転車操業

これでは経営者は休職者へ意識が向かない

同業他社で、過重労働による体調不良で自殺した社員の家族が会社を訴え

1億円の損害賠償を命じる判決があった

他人事ではないと思ったトップが主導し対策に踏み切った

このように後ろ向きの対策が多いのが日本企業の現状である

明日に続く・・・

うつ病に対する企業の取り組み

労務行政研究所が2年ごとに調査する

「企業のメンタルヘルス対策に関する実態調査」では

メンタル不調で1ヶ月以上の欠勤・休職者が「いる」と回答した企業は6割を超えた

1千人以上の従業員規模では9割以上という結果に対して

300人未満では4割に過ぎない

大手企業ほど制度的に休職しやすい環境があり

規模が小さい企業ほど退職するケースが多い

実態は休職までに至らない人も含めれば

うつ病など精神疾患を抱えた社員は日本の全ての企業にいるとみるべきだろう

サラリーマンが企業に求めたいのは「働きがい・生きがい」だったのが

景気低迷で会社が求めるのは「効率第一主義」

そのギャップに耐えられない、割り切れない人が増えているようだ

今や企業にとって「社内うつの対策」は生き残り戦略に組み入れるべき

重要課題になっているのだ

次回に続く・・・・

 

うつ病100万人

2008年にうつ病患者が100万人!を突破した

働く世代に多いため社会的な損失は2兆7,000億円と試算されている

会社内のうつ病が特に増えている

日本の自殺者は2010年まで13年連続で年間3万人を越えた

自殺の原因はうつ病を含む病気と、経済苦が大半を占めるようだ

自殺の原因となるうつ病は全体の3割ぐらい

発症者の男女比は1対2で女性が多いが

自殺者は2対1で男女が逆転する

うつ病はいま働き盛りを強襲している

しかし、その現実に関心を持たない経営者があまりにも多いことが問題

明日に続く・・・

胞肓穴の効果

坐骨神経痛が慢性化し下肢のしびれや痛みを訴える患者さんは多い

”腎虚”による坐骨神経痛に対して

患側の太陽膀胱経の「胞肓」穴が良く効く

50代♂

右下肢後側のしびれと痛み

弁証:腎陰虚症

処置:右胞肓に1寸6分2番鍼13分置鍼

効果:治療中に右下肢が暖かくなり自覚症状消失

この他にも多くの症例で「胞肓」の有効性が確認された

春の鬱症状

春の足音が近付くと「鬱症状」を呈する人が増える

東洋医学による弁別は

〕杁い旺盛になり木乗土により、脾気虚~心脾両虚になる

肝気が上亢し心肝火旺になる

4怜I塹造砲茲襪發

,鉢は倦怠感を伴って胃腸の不調も訴えることが多い

△躁状態から一転して鬱状態に変遷することもある

いずれも鍼灸治療が奏功する

「低栄養」が老化を早める

元気でイキキと長寿を全うする

誰もが夢に描く思い

そのためには食生活が大きな意味を持つ

70歳を過ぎたら

1)肉を食積極的に摂取する方が元気で長生きする(肉と魚を交互に毎日食べる)

2)総コレステロールは基準値より高い方が元気で長生きする

3)アルブミン値(血中のたんぱく質の一種)が高い方が元気で長生きする

この情報は東京都健康長寿医療センター研究所で

5,000人を超える高齢者の食生活の傾向の追跡調査をした結果である

従来の医学常識を覆すような内容であるが

大変信頼できる研究機関の統計データーである

我々は「介護予防運動指導員」の講習会でこのデーターを基に

高齢者の食事指導の講習を受けているが

詳しくは同センター研究部長 医学博士の新開省二先生著を参考にしてください

「50歳を過ぎたら粗食はやめなさい!」低栄養が老化を早める 発行 草思社

この著書には正に”眼からウロコ”の新しい健康情報が書かれている

結膜炎

  結膜炎を西洋医学で分類すると

1・細菌性結膜炎 :様々な細菌によって結膜炎を生じる。原因となっている細菌に有効

  な抗生物質や抗菌剤の点眼液で、ウイルス性結膜炎に比べ、短期間に治癒しやすい。

2・ウイルス性結膜炎 [編集]様々なウイルスで結膜炎が発症するが、感染性が強いもの

  として以下の3つが有名である。

  ①流行性角結膜炎 別名、はやり目である。アデノウイルス8型でおこる。

  ②咽頭結膜熱 別名、プール熱である。アデノウイルス3型でおこる。

  ③急性出血性結膜炎 別名、アポロ病である。エンテロウイルス70によっておこる。

3・アレルギー性結膜炎

  花粉等のアレルゲンにより発症する。

どのタイプでも鍼治療が有効であるが、感染性結膜炎の場合は抗菌剤や抗生物質を

併用することも治癒を早くする.

50代♀

アレルギー性結膜炎で時に酷い充血、痒み、瞼の腫れが発症する、点眼薬は無効

弁証:肝鬱化火

治側:清熱・瀉火

取穴:大敦に刺絡

経過:一度の処置で翌日に主訴は消失、以降経過極めて良好

小青龍湯証

『小青龍湯証』は、傷寒に属して同時に水飲を兼ねた一種の病証で、

簡単にいえば「外寒内飲証」である

「傷寒論では」この病変を「傷寒、表解せず、心下水気あり」と概括している

「傷寒表解せず」とは、悪感、発熱、無汗、身疼痛などの太陽傷寒の表証が存在していることである

「心下に水気あり」とは、もとから水飲が内停して胃を犯し

胃気が降らないで上逆して嘔気になる状態を指している

脈は弦、舌苔は白滑、咳と共に希薄な泡沫状の痰を吐出する、口渇はない

よく喘息や花粉症などに小青龍湯を病名処方されることがあるが

弁証をしっかりせずに投与することは危険である(特に虚喘においては)

体力のない高齢者などに長期間投与して重大な副作用を招くことがあるので注意が必要

全ての漢方薬は弁証論治せずに病名処方するべきではないにもかかわらず

漢方薬は副作用なすくないのでと言う間違った理由で

患者の求めに応じて処方されているのが問題

麻黄湯証

麻黄湯の適応は「傷寒論には」

「太陽病、頭痛、発熱し、身疼し、腰痛し、骨節疼痛し、悪風し、汗無くして喘するものは、麻黄湯租

之を主る」と記述されています

これにはインフルエンザのような(診断は医師にしてもらうこと)きつい風邪も含んでいます

ポイントは、脈は浮緊となり、節々が痛くなる、汗は出ない、咳、です

葛根湯症との違いは、節々の痛み、場合によっては咳があることです

虚証の人への処方は注意が必要なので、専門家に相談しましょう

次は『小青龍湯』です