蓮風の玉手箱

師匠の藤本蓮風先生と各界有識者との対談

「蓮風の玉手箱」が好評なので改めてご紹介したい

産経新聞関西の電子版に毎週週末に更新されている

3人目のお相手は

九州大学大学院医学研究院(麻酔・蘇生学分野)の外須美夫教授

西洋医学と東洋医学の大きな違いや

東洋医学のとても深い世界を知ることができます

http://www.sankei-kansai.com/cat541/

冬至と陰陽

今年の冬至は12月22日

北半球において太陽の位置が1年で最も低くなる日で

太陽の出る時間が一年で最も短くなり

次の日からは徐々に長くなる

”陰極まって陽に転じる時期である”

古代は日時計によって天地の陰陽の動きを観察していた

夜は月の満ち欠けによって海水の高さが違うことを知った

農耕民族の発想があって「陰陽の法則」が生まれたのである

内弟子採用

藤本蓮風先生の漢祥院の内弟子に

ウチの勉強会のメンバーが採用された

3年間住み込み蓮風先生の臨床をみっちり勉強できる

またとない機会を見事に射止めた、あっぱれである

私が見込んで蓮風先生に推薦した好青年

3年間の修業を全うした暁には

病める人を救える技と知識と人望を備えた

一人前の臨床家に成長することを確信している

口唇癌Ope後顔面神経麻痺の症例

60代♀

右口唇癌の摘出で口角や舌の右を切除した後に

左の顔面神経麻痺を発症した

左右の気の偏りを整える鍼を続けた結果

舌の状態は著しく改善

顔面神経麻痺は治癒

執刀医は診察のたびに麻痺が改善して顔の歪みの改善に驚かれるという

上の写真は一枚目は初診時

2枚目は1年経過後の写真

Ope痕は形成外科での処置が予定されているが

舌は真っすぐ出て形状も整い、麻痺は治癒している

季節と五臓と脈

≪黄帝内経・素問≫陰陽別論篇 第七

第一章

中国古代医学の基底には生気気象学がある

すなわち五臓はそれぞれ特定の季節に機能亢進を起こし

特徴òU的な脈状を示す

春は肝の機能が旺盛となり脈は弦脈を示す

夏は心、脈は鈎または洪脈

秋は肺、脈は毛脈

冬は腎、脈は石または沈脈である

このように季節と五臓と脈は相対している

臨床での脈診も季節の変化を考慮して診る必要がある

植物における陰陽の法則

≪黄帝内経・素問≫陰陽離合論篇 第六

第一章 第三節

宇宙の構成を考えると

天は円蓋のごとく地を覆い

地は平方に広がり万物をのせている

その地上に今まさに万物(この場合は植物の芽)は発生しようとしている

根茎として未だ地中に潜伏し、

萌芽として地上に顔を出さないものを名付けて「陰処」という

名付けて地中という陰の中に居る”陰”(すなわち根茎)という

根茎から出た芽が土壌を押し退けて地面にぶつかり

まさに萌芽としてはほんの少し地上に顔を出そうとしているものを

名付けて地中の”陰”の中にいる陰茎からでた”陽”(すなわち萌芽)という

”陽”は”陰”の供給する精すなわちエネルギーをもった栄養素を使って萌芽を成長(異化)させ

地上に真っすぐに伸ばしていく

”陰”は土壌中から”精気”(栄養素)を吸収し、これを同化して貯蔵し

時に応じて陽に向かって放出し、成長を支持し、管理する

これが植物における陰陽の法則である

地上における陰陽の法則

≪黄帝内経・素問≫陰陽離合論篇 

第六 第1章 第2節

地上に於ける陰陽は太陽の運行によって生ずる

日本人にとっては、太陽が北半球上にある時に陽であり

南半球にある時に陰である

故に陰陽とは地上における太陽エネルギーの存在様式である

この法則、原則が地上における物質の存在とその変化

生命の発生とその展開を可能にする

その結果として、現象世界は千変万化する

すなわち、十百千万と数えきれない陰陽変化の形を示すわけである

冬の感染性胃腸炎

冬に多発する急性胃腸炎は

激しい嘔吐、下痢を主症とする感染性の胃腸炎で

一般に胃腸風邪等と呼ばれているが

主にノロウイルス・ロタウイルスの経口感染によって発病する

素体として脾(消化吸収の機能)が弱い”脾虚”が見られると

湿邪が停滞しやすくなり、胃腸が弱る

さらにストレスにより胃気上逆がおきると

より感染・発病しやすくなるので

ストレスケアと養生が必要になる

特に師走や年末年始は、忘年会やお節等で

飲食不摂生(食べ過ぎ、飲みすぎ)になり

胃腸に負担をかけやすい時期であることや

一般に多忙な時期で疲れも溜まっていると

免疫力(衛気)が低下しやすくなる

さらに空気の乾燥によりウイルスが活性しやすいという

2重3重に悪条件が重なるのでこの時期に発症しやすくなる

従って予防法は当然ながら

食べ過ぎ飲み過ぎで胃腸に負担をかけないこと

疲れをためないで睡眠をよくとり

規則正しい生活で免疫力をアップすること

これができないから胃腸風邪にかかるんですねえ

スポーツ選手の風邪の予防

二四節気の大雪を過ぎ

今日は北西の季節風が強く体感温度もとても寒く感じた

表寒証の風邪の患者さんが多い

左右の外関、風門、印堂、しん会等の左右差、寒熱を

老宮(手掌の中心)で触診する

この時期スポーツで発汗する人は要注意!

毛孔が開いたところに寒邪が容易に体表から裏に入り

急激に悪感・発熱・を伴う裏熱証に発展することがある

従って発汗直後に絶対冷たい風に当たらないように

冷たいスポーツ飲料は避け

暖かいお茶などで水分補給をし

早めに新しい下着に着替え

速やかに身体を温めることが予防法である

空間論による治療の考察

今日の院内勉強会は

空間論による痛みの治療の考察

北辰会では痛みを伴う運動器疾患を次のように分類している

1)経絡・経筋病

2)臓腑病から経絡へ伝播したもの

3)臓腑病そのものによって病むもの

4)痹証

1)~2)は早く治り易く

3)~4)に進むにつれて治るには時間と養生が必要

どこでもしている、局所に鍼を打つ(圧痛点治療)だけでは

3)~4)の病は治すことは不可能

しっかりと弁証し、弁別することができなければならない

だから、日々の勉強が欠かせない

虫の目ではなく鳥の目で全体を俯瞰し、直感力を養うには5~6年かかる世界