機能性ディスペスシアの症例

機能性ディスペプシアは、一般的には「不快な胃の症状があるけれども、はっきりとした原因が特定されない」という状態を指します。

胃もたれ、胃痛、すぐにお腹いっぱいになる、などの症状が慢性的に続きます。

食べ物がおいしく食べられないため、患者さんの生活の質は大きく低下します。

原因は様々ですが、精神的なストレス(肝鬱気滞)が発症に大きく関与しており、西洋医学では治療に苦渋する場合も少なくありません。

今回、「機能性ディスペプシア」による胃痛や吐き気に対して、鍼灸治療が有効だった症例を共有します。

70代女性

20年来の慢性的な吐き気・胃痛があり、病院で内視鏡検査を10回以上繰り返すも原因がわからず。

2年前にようやく「機能性ディスペプシア」の診断がつきました。

ここ最近、家庭内で大きなストレスがあり、症状が悪化。

体重も3kgやせてしまいました。

友人のご紹介で当院を受診されました。

弁証は肝胃不和として、内関-公孫に10分の置鍼。

2診目からランチがおいしく食べられる。吐き気が治まるなど、鍼灸が著効。

3診目には症状はほぼ消失。

初診時の著名な心下部の圧痛も消失し、体表所見も改善しました。

「機能性ディスペプシア」は鍼灸治療に反応がいいケースが多い印象で

このように数回で緩解する症例も少なくありません。

お困りの方は是非一度ご相談ください。

春の訪れ

今日(4月4日)は二十四節気では「清明」にあたります。

自然の活力が最も高まり、草木が生い茂る時期にあたるため、「清明」という名前が付けられているそうです。

春の中頃に位置し、暖かい日差しと、新緑が目覚める時期に訪れます。

清明は、中国では、非常に重要な伝統的な祭りとして扱われています。

家族や友人と一緒に墓参りに行ったり、祖先を敬い、墓地を清掃するのが習慣とのこと。

日本のお彼岸やお盆と似ていますね。

墓地を清め、美しい花を植えることで、故人を思い出し、感謝の気持ちを表します。

また、青草や野菜の花を摘んで祭壇に供えたり、自然の中でピクニックを楽しむこともあるそうです。

みなさんも、桜や緑をゆっくり眺めながら、お散歩や散策を楽しまれてはいかがでしょうか。

新しいスタッフが加入しました!

皆様、お知らせです。

4月1日より、当社に新しい仲間(今井宗太郎先生)が加わりました!

今井先生は、今年の3月にはり・きゅうの国家試験に合格し、鍼灸師としてのキャリアがスタートしました。

これから長岡治療院でたくさんの経験を積んで、一人前の鍼灸師に成長していくことでしょう。

みなさまにも、今井先生をあたたかく見守っていただけると嬉しいです。

ご好評につき!春の美容鍼キャンペーン期間延長します!

春の美容鍼お試しキャンペーンは、ご好評につき期間を延長しました!

予約は3月末まで受け付けいたしますので、気になるかたはお早めにご予約ください。

なお、ご予約日は4月以降となりますのでご了承ください。

離断性骨軟骨炎の症例

離断性骨軟骨炎は、スポーツなどで繰り返し動作により軟骨が剥がれ落ちてしまう病気です。

剥がれた軟骨が関節遊離した場合は手術が適応となる場合もありますが、

基本的には保存療法となります。

今回、小学生女児の離断性骨軟骨炎に鍼治療が有効だったのでご紹介します。

9歳 女児 

主訴:右足関節の痛み

2023年11月ごろから右足関節に痛みがあり、整形外科にて「距骨離断性骨軟骨炎」と診断されました。

MRIでは距骨(かかとの骨)の軟骨が剥がれかけている状態。

初診時は松葉杖を使っており、まったく体重がかけられませんでした。

右足の関節は拘縮しており、少し動かすだけでも思わず顔をしかめるほどの激痛でした。

東洋医学的には肝経病証と考え、行間やレイ溝を使用。

自宅では前脛骨筋や後脛骨筋のセルフマッサージを指導。

整形外科での可動域訓練も併用して、徐々に痛みが緩和して可動域が広がってきました。

5診目に、足の井穴に刺絡をした後から著明に痛みが緩和し、右足に40%ほど荷重できるようになりました。

3ヶ月後のMRIでは、距骨の炎症が引いており、

Drからは「通常こんなに早く治ることはめずらしい」と言われたとのこと。

まだ完治したわけではありませんが、予後は良好と思われます。

院内勉強会をやりました

今日は週一回の院内勉強会を開催しました。

新人スタッフの育成のため、

問診、鍼の練習、身体のみかたなど、スタッフみんなで勉強しています。

今回は舌や脈の診察方法を復習しました。

東洋医学の診察では、舌診や脈診がもっとも重要です。

新人スタッフに先輩が丁寧に教えてくれているのが印象的でした。

人に教えることも、自分の勉強になりますね。

日々いい治療ができるよう全員でがんばります!

年末年始のお休みについて

12月28日(木)〜1月4日(木)まで休診となります。

本年も大変お世話になりました。

来年もよろしくお願いいたします。

パーキンソン病と鍼灸

パーキンソン病で通院中の患者様は多い

数年から10年以上診させて頂いていると

①薬が増えない

②パーキンソンによる症状が悪くならない(現状を維持又は軽減できている)

投薬だけでなく鍼灸治療よってADL(日常生活動作)QOL(生活の質)の低下がない

よって仕事を続け、趣味や旅行を楽しみながら病気と上手に付き合っている方ばかり

鍼灸治療でパーキンソン病を治すことはできないが、大きな支えになっている

先日事情があり鍼灸の通院を中止し

3年ぶりに来院されたパーキンソン病の患者様を診させて頂いた

他の通院中の方との差は大きく

①3年前より薬が増えている

②来院中にはなかった、ジスキネジア(骨格筋の不随意運動)が増悪

数回の鍼治療でジスキネジアが軽減し

尾骨の滑液包炎による大きな腫れも縮小

鍼灸の効果を実感した

NHK東洋医学ホントのチカラ放送

昨晩NHK総合で東洋医学ホントのチカラが放送された

数年前から始まった東洋医学を解りやすく解説する人気番組

番組ディレクターは私と副院長が所属する名大医学部付属病院

統合ヘルスケアチームの勉強会に参加されたこともある

今回の内容は漢方薬を中心に鍼灸も取り入れながら診療されている

病院を紹介していたが、

こういった病院やクリニックはまだまだ少ないのが実態

慢性疾患にには、根本的に体質を改善しながら症状を緩和できる

漢方薬と鍼灸治療が理想の医療と考えている

TVだけではなく様々なメディアから東洋医学の正しい情報をどんどん発信し

期待に応えられるだけの鍼灸師の資質向上も急務である

花粉症には鍼灸治療

当院では30年前から花粉症についての臨床研究を始め、

集積したデーターを基に(公社)日本鍼灸師会全国大会で、

「耳ツボを使用した花粉症治療」と題し、院長が発表したことがあります。

著効、有効を合わせると87%の患者様で効果が認められました。

重症の方や花粉の飛散がとても多い時期に、

点鼻薬と、抗アレルギー剤の内服を併用されることもありますが、

殆どの患者様は鍼灸単独で効果があります。

東洋医学による全身の鍼灸治療と、片方の耳ツボに小さい鍼を貼付し(パイオネックス)

週に一度反対側の耳ツボにパイオネックスを貼り替える、という流れになります。

小さいお子様の場合は耳ツボのみで治療する場合もあります。

治療を始める時期は、花粉が大量に飛散する前から始めた方がより有効で、

鍼灸治療を続けることで花粉症が治癒した方も多くいらっしゃいます。

身体に負担がなく、副作用もないので、花粉症でお悩みの方にはおススメできます。