自分史21

中国残留孤児の中医師二人とは特に親しくなった

帰国して間がないため殆ど日本語はできない

専門分野の経穴の名前や解剖学的部位が

中国と日本で微妙に違うのにも面食らったようだ※

慢性化した咳を鍼治療で治してもらったことがきっかけで

親しくなり、定期試験の勉強などを日本語で教えるようになった・・・

※この問題はWHO/WPROが推進する

伝統医学における標準化作業を経て

2006年11月に標準経穴部位が合意に至って、現在は概ね解決した

第2回公開RTD

10月15日(日)

所属する名大病院総合診療科統合ヘルスケアチームの

第2回公開ラウンドテーブルディスカッションが開催される

昨年大好評だった日本で初めての公開RTDの第2弾

今回も模擬患者の症例をもとに

ディスカッションする様子を生で参加者に公開

参加者との名刺交換会や

グループ分けして各地域で統合医療を広げるための方策を考える時間も設けている

Drワイル博士の提唱する日本初の名大統合医療研究チームをモデルにして

名古屋から日本中に広まっていくことを願ってやまない

過敏性腸症候群(IBS)の一症例

42才男性

主 訴:毎日3回の下痢(水様便)

現病歴:X-20年頃から飲酒の翌日に腹痛を伴う下痢(水様便)

になることが多くなる

旅行や外出時に下痢になることが不安

毎日ワインボトル1本以上の飲酒

一日3回の下痢(水様便)が続いている

弁 証:肝脾不和

治 法:疏肝理気

処 置:右肝兪に2番鍼で30分置鍼

経 過:2回の施術で数年間毎日続いていた下痢は止まり正常便に

※IBS患者さんは増えており

以前に比べて治療成績は上がってきてる

病歴の長い高齢者は治しにくく

病歴が長くとも若年者は治しやすい

自分史20

在学中にあらゆる勉強会や学会に顔を出した

名古屋で経絡治療学会学術大会が開催されたので参加した

少人数の班別での実技指導

担当の講師は全盲だった

脈診だけで証をたてて

鍼を打って脈を診る

「脈が変わりましたよ」と言われ

モデル患者の脈を診るがさっぱりわからない

中医学の緻密な病因病理の分析に比べ

脈診だけで何でも分かるという

※現在は全く違うが当時はそんな雰囲気だった

会場の雰囲気にとても違和感を覚えた

「経絡治療は肌に合わない」

鍼灸の本流はやっぱり「中医学だ」

この考えは後の「北辰会」との出会いに繋がる・・・

後谿著効4例

後谿穴 手の太陽小腸経の愈土穴

主治:胆経腰痛、陽気の調節、心神を安定させる

今日の午後診だけで

後谿一本の鍼で著効を示した症例4名

①40台男性

主訴:うつ病

現病歴:仕事のストレスによって10年前から発症

抗うつ剤、精神安定剤、抗不安薬、催眠鎮静剤等を内服

主に左後谿の置針30分

週に一度の治療を半年間続け

意欲の低下もなく体調とても良好

薬も安定剤以外は内服していない

②40台女性

主訴:慢性腰痛

現病歴:家具作りの仕事で腰痛発症、慢性化した痛みが毎日続く

患側後谿15分全ての痛みはほぼ消失

肝鬱気滞による腰痛の典型的な症例

③30代女性

主訴:急性の頚部痛

現病歴:1週間前から急性の頸椎捻挫

患側後谿10分置鍼で全ての痛みは消失

育児の疲労や枕の不適切な使用による

督脈上の経気の停滞と考えられる

④10代男子

主訴:坐骨神経痛

現病歴:剣道全国大会小学生の部で優勝

連戦の疲れで坐骨神経痛発症

患側のL4椎間、秩辺・飛陽の鍼数回で

NRS10→0.5に軽減

今日練習再開し

NRS0.5→1.5に少し悪化

練習中止してすぐに来院

患側後谿10分置鍼で

治療後にブラガード(-)腰の前屈(-)

NRS1.5→0.0

トップアスリートは痛みにとても敏感

安神作用による有効症例と考えられる

以上後谿1穴著効症例

本日午後診の4症例

がん患者さんの生き方4

船戸医師によるがんの基本認識③

「がんが治らないと人は逝く。しかしがんが治ってもいずれ人は逝く。」

往々にして進行がんの患者さんは「治す」ことに必死です

気持ちはわかりますが「死」は命持つものの宿命です

そのため「がん治療」が生きる目的になりかねませんがこれは間違いです

がん治療はがんが治ってしたいことをするための手段に過ぎないのです

その先に「健全な死」があると信じています

船戸クリニック

http://www.funacli.jp/

がん患者さんの生き方3

船戸医師によるがんの基本認識

②「がんにならないひとはいない」

今日2人に1人ががんになる時代と言われていますが

実は10人に10人ともがんを発生していて

本来であれば治喘治癒力があれば100%治るようになっています

しかし、がんと診断されたのは50%の人ががんを消せなかったから

何ががんを消す邪魔をしたのかというと

「それはあなたの生活習慣」なのです

このように船戸医師はがん患者に伝えるそうです

以下続く

がん患者さんの生き方2

船戸医師はご自身が腎臓がんを患った経験を活かし

西洋医学の標準的治療

手術・放射線・抗がん剤だけに頼らずに

さまよえるがん難民に対して

船戸クリニックでは補完代替医療(CAM)を中心とした診療をされているが

治療を始める前に患者さんと

がん治療の治基本認識①~③を共有することから始めるという

①「人は治るようになっている」

人は誰でも自然治癒力が備わっている

末期がんであっても奇跡的治癒はあり

その本体は自然治癒力である

これを強調してし過ぎることはない

以下つづく

がん患者さんの生き方

昨日は第3回日本健康創造研究会のセミナーに参加した

テーマは「絶対に後悔したくないがんの生き方」

演者・演題

1・船戸崇史医師 がんになった医師が語る「がんに克つ方法」

2・渡辺真弓先生「がんになるたった2つの条件」~安保徹先生を偲ぶ~

3・患者さんの体験談~大腸がん・転移性肝臓がんからの生還~

がんの治療は外科手術・放射線療法・化学療法(抗癌剤)が一般的

しかしそれらだけでは心身に負担をかけすぎたり、がんを治しきれないことも多々ある

西洋医学にとどまらない多様な治療法によって、患者さんの自然治癒力を高め

ココロと身体を癒す道を探る・・・といった内容だった

当院でもがん患者さんが増えており

がん患者さんへの治療法や生き方などについて

有用な多くの示唆を示していただいた

以下続く・・

自分史19

在学中に東京で(公社)全日本鍼灸学会学術大会が開催され

初めて鍼灸学会に出席した

約2000人もの鍼灸の研究者、臨床家、医師らが全国から集まり

症例報告・シンポジウム・基調講演などが目白押し

学会の楽しさを知ることになる

東京まで学会に行く同級生は誰もいなかった

特に印象に残っているのは

昭和大学附属病院、東洋医学科逆子外来

逆子治療の2000例を超える症例報告は

鍼灸のエビデンスを高めるに値する研究発表だった