補瀉失する勿れ

≪黄帝内経・素問≫脉要精緻論篇 第17 第4章

治療に当たっては、虚実の判断を正確にして

補瀉の選択を間違わないようにする

人の脈も生理も、天地の時間的(日月年)

空間的(風土)変化と相関している

この天人対応の法則を会得すれば

病の予後。転帰は一目瞭然に知ることができる

診断は、望診、問診によって行うものであるが

質問に答える声は五音の法則に合わせて判断し

脈の変化は陰陽の法則に合わせて判断するのである

※「人は自然に中から生まれ、自然とともに生きている」という

 東洋医学の”天人合一思想”の一部がここに表わされている

連休中の診療日のお知らせ

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微妙在脈

≪黄帝内経・素問≫脉要精微論篇 第17 第4章

脈診する上で必ず確認すべき要点三つ

陰陽

五行(五臓)

四時(季節特性)である

陰陽によって病位(表裏)、病状(病理)がわかる

四時によって季節にうまく適応しているかどうか

正常との違いがわかる

これだけで病の大体がわかるのである

さらに虚実によって病勢と補瀉何れを選択するべきかもわかる

※脈診は東洋医学の診察で最も重要なもの

 鍼を打つ前に脈診することの意義は上記の他に

 ”胃の気があるかないか”

 すなわち正気のあるなしを確認する上で欠かせないのである

季節による脈状の変化2

≪黄帝内経・素問≫脉要精微論篇 第17 第4章

春は季節が陰から陽に移動する時

脈は沈から浮への移行状態を示す

夏は用の極で脈は盛大である

秋は陽から陰へ移動する時で

脈は譜浮から沈への移行を示す

冬は陰の極で脈は沈で石のように固くなる

今更言うまでもないが

脈診にはこういった季節性を考慮した観察が必要

魂を動かすとは

昨夜は親しくしている医師、高橋徳先生主催のセミナーがあった

演者は町田宋鳳(僧侶・広島大学名誉教授)

演題:「死者の魂は生きている」

人は身体・気・魂から成り立っている

表層意識(自我)

真意識(魂)

人はだれしも穢れのない真意識(魂)を持って生まれ

身体・気が絶えて死んでも魂は残り

輪廻転生を経て別の身体・気をもつ人に受け継がれる

俗社会に生きていると穢れのある表層意識(自我)に覆われて

真意識(魂)の存在を忘れていると

身体と心を治しても解決できない病

それには魂のありようと密接にかかわっているからだと

藤本蓮風先生も説いている

講演を主宰された高橋徳医師は

魂と身体の関わりを「魂と身体を繋ぐもの」の講演の中で語っていた

病と深く関わった人が共通して「身体と魂」を意識し

大衆に語り始めていることは注目に値する

院内勉強会

今夜は院内勉強会

院外から将来のスタッフ候補を含め2名参加

新人スタッフの教育

①膀胱経の経穴の正しい取穴の特訓

 第7頸椎棘突起
 肩甲骨下角
 ヤコビー線
 
 以上3点を正しく素早く探ることができれば合格

 難しいのは体型によって取りにくい場合があること

②O先生美容鍼デビューに向けたトレーニング

③正しい問診の教育

季節による脈状の変化

≪黄帝内経・素問≫脈要精緻論篇 第17 第4章

脈が天体の運行とともに転変していくという

規模壮大な事柄についての解説

万物が存在する所

この宇宙空間の内において

天池の四季の推移変動に応じて

陰陽が変化していく様子を見るに

春の温暖な気候はやがて夏の炎暑となり

憤然として怒るが如き秋冷の気候は

やがて寒風怒号する冬景色となる

四季における気候の変動に対応して

脈もまたこれとともに変化するのである

人の生理機能の季節的変動その2

≪黄帝内経・素問≫診要脛終論篇 第16 第3節

三月四月は季春から孟夏にかけての季節である

天気は陽気がどんどん広がり

寒気の戻りもなく

温暖の季節となる

地気も安定して発散し

草木の新緑は鮮やかで

鳥は歌い、獣は走る

人の五臓では脾の機能が盛んとなる

人の生理機能の季節的変動

≪黄帝内経・素問≫診要脛終論篇 第16 第1章 第2節

正月、2月は孟春、仲春の季節である

天の陽気が広がり始め

日が少しづつ長くなり

冬の陰気が減り、陽気が回復してくる

地の陽気も動きだし

草木も芽生え、虫も眠りから目覚める

人の蔵では肝の動きが盛んとなる

人は自然の中に生まれ

自然とともに生きている

人の身体は自然界や四季の影響を常に受けていることを

2千年以上前の東洋医学最古の医学書≪黄帝内経≫に記述され

陰陽の循環、季節と五臓の関係が述べられている

四季の刺法

≪黄帝内経・素問≫診要脛終論篇第16

第1 四季の刺法を述べる

人の生理機能は季節的に変動し、生体リズムを刻む

三才的天人対応である

自律神経でいえば

春夏は交感神経が優位となり

秋冬は副交感神経が優位となる

陰陽でいえば春夏は陽実で

秋冬は陰実である

五臓六腑についても季節によって機能に盛衰、虚実があり

病の経過、予後を規定する

また季節病はこの基礎の上に成立する

そこで治療においても、季節についての配慮が必要となる

これが四時刺法である

生体リズムの治療的応用である