座り過ぎ対策その2

デスクワークの時間で

1時間のうち5分でもトイレに行ったり

コーヒーを入れたり

気分転換のために少しでも身体を動かす習慣をつくる

8時間勤務であれば1日トータル40分でも座っていない時間をつくる

昼食が終わったら外に散歩にでる

こんな少しの工夫を実行するだけで

疲労の回復・腰痛・肩凝りの軽減に繋がって

仕事の能率も上がるはず

職場全体が座り過ぎ対策を共有することで

今までの座り過ぎの習慣を変えることができる

実現には上司の理解が必要なのは言うまでもない

院内勉強会

今夜は院内勉強会

テーマは肩関節疾患

外傷を伴わない肩関節疾患

1・肩関節周囲炎(五十肩)

2・肩峰下滑液包炎

3・上腕二頭筋長頭筋炎

4・石灰沈着性腱板炎

5・腱板炎

多くは上記疾患が殆ど

精査をあまり必要とせず鍼灸治療で寛解する疾患

診断と対応に慎重さが求められるのが

スポーツ傷害としての肩関節疾患

1・反復性肩関節脱臼

2・関節唇損傷

3・SLAP(上方関節唇)損傷

4・腱板損傷

5・ベネット病変

6・上腕二頭筋腱損傷

スポーツで発症したケガによるものや

使い過ぎや間違った練習法などで慢性化した疾患の場合は

レントゲン検査だけではなくMRI検査を早期に依頼することが必要

正確な診断と予後の推測、肩関節を休める期間の指示

練習再開のタイミング、再発防止策の検討等に慎重な対応が求められる

殆どのスポーツ傷害はコンディショニングと適切な鍼灸治療で改善するが

外科手術が検討される場合の医療連携についても準備が必要

座り過ぎ対策

東京都健康長寿医療センターでの研究によると

座り過ぎることの対策は

腰痛・肩凝りだけではなく

将来の疾病リスク回避のためにも

仕事の効率化を上げるためにもとても大切

会社が導入できる一例として

スタンディングディスクや

ワークステーションを用いて

立っても座っても仕事ができる環境を整えること

まだ日本の会社での導入は少数であるが

楽天(株)では全社員にスタンディングディスクを取り入れているそうだ

ただ誤解を招かないようにいうが

「一日中ずっと立っていましょう」というのではなく

「立てるときに立ちましょう」ということで

デスクが簡単に昇降するような構造になっているとこれができる

以下続く

デスクワーカーのリスクその7

デスクワークの仕事をする人にとって

勤務時間中に運動することはなかなか難しい

会社としても社員が将来元気で長生きしても

定年で会社を辞めた後のことだから関係ないじゃん、と思われがち

しかし、座り過ぎの改善は健康指標だけでなく

生産性や職務満足度に繋がり

イキイキと熱意を持って仕事に没頭し

積極的に取り組んでいるかといった

労働指標に直接影響しているのではないか

以下次回に

デスクワーカーのリスクその5

日本は平均の座位時間の中央値が平均420分と

世界の中で一番長いことが分かっている

その理由として考えられるのは労働時間の長さだ

日本はもともと労働時間の長い国であった

週休2日になってから全体の労働時間は劇的に下がってきてはいるものの

週休2日のしわ寄せが平日にきてしまい

1日当たりの労働時間が増えたことが

座位時間の増加に深くかかわっている

以下続く

デスクワーカーのリスクその4

一日60分程度体を動かし

かつ座位時間が4時間未満の人と比べると

一日5分程度しか体を動かすことがなく

8時間は座って過ごしている人は

約60%も死亡のリスクが高まるという報告がある

このような長時間の座位が身体にもたらすリスクは

海外で「Sitting is new smoking」や

「Sitting is killing you」と

呼ばれるようになっている

海外ではそれほどまでに危険視されているのだ

以下続く

デスクワーカーのリスクその3

座り過ぎるていることがメンタル・ヘルスや

認知機能の発達などに影響しているのではないか

という研究もおこなわれている

高齢者の場合は会社人から地域人に移ると

生きがいを失い、何もすることがなく

家でじっと座ってテレビを見ているケースも少なくない

そのことが認知機能の低下を早める可能性もあるという

以下続く

デスクワーカーのリスクその2

最近海外の医学系雑誌「Annals of Internal Medicinne」では

長時間の座位行動は総死亡率や心血管疾患死亡・罹患

がん死亡・罹患、糖尿病の罹患など

それらに対するリスクファクターになるという論文が発表されている

NHK、BS「血糖値スパイク」の番組によると

デスクワークが長いと食後の血糖値の急上昇になりやすく

活性酸素によって、がん、心血管疾患、脳梗塞、認知症等のリスク要因となると報告していた

九州大学の本田貴紀氏の研究では

30分以上連続して座っている時間が多い就労者は

メタボリックシンドロームの発症リスクが高まることも分かった

以下次回に続く

デスクワーカーのリスク

世界中でデスクワークを主とした座り仕事が増えている

「座り過ぎること」が心身に及ぼす影響に注目が集まっている

長時間にわたる座位は、さまざまな疾患のリスク・ファクターにもなり得るという

日常に潜むこのリスクを回避するにはどうすればよいのか

知るべきリスクと身につけるべき習慣について述べる

次回に続く

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問診と医療面接

当院に初めて来院された初診患者さんには

トレーニングを受けたスタッフ(鍼灸師)が

問診室で約1時間程度問診させていただく

この問診は所属する勉強会の「北辰会」専用カルテの内容に基づいて行われ

主訴・現病歴・既往歴・負荷試験・職場家庭環境・七情・飲食二便・睡眠等々多岐にわたる

例えば「頭痛」が主訴の場合、頭痛が起きる根本的な原因や

病の背景を捉えることに重きを置くので、様々な側面から問診を進めていく

患者さんが訴える苦しみに耳を傾け病苦をもたらした原因を探ること

病苦がその人にどのような意味を持っているかを確かめるために交わされる

患者さんとの対話、これこそが問診ではなく実は「医療面接」というのである

医療面接はある特定の話題について突っ込んで話し合うこと(対話)で

患者さんを主人公として物語にまとめ上げていく作業が含まれる

ここでいう物語とは”ナラティブ”という

西洋医学で解決しない慢性の主訴に対して、我々がアプローチする

医療面接は「患者さんという”人生の私小説”を一冊読もうとする行為」であり

個人情報も多分に含まれる為、信頼関係を築きながら対話を進めるといった

高いコミュニケーション能力が不可欠となる

信頼されて対話を進めるためには幅広い知識と人生経験が必要でもある