受け身こそ最強の主体性その4

仏教では禅定が知恵を生み出すとされる

それは「戒」「定」「慧」という三つ(三学)の流れで

自分の生命エネルギーを一つの方向に向けるために

「戒」(禅を修め悪を防ぐ戒律)があり

その向った先で我をなくした状態である「定」(禅定=三昧)に入り

その無我の状態、私のいうものが全くほどけてしまった状態になった時に

最も素晴らしい「慧」(知慧)が発揮できるという理屈

これと同じ考え方が荘子においてもなされていたのです

健康診断の結果は100点!

昨日数年ぶりに健康診断を受けた

胸部レントゲン

心電図

肺機能

採血検査

尿検査

心臓・腹部エコー

結果は

画像検査すべて異常なし

血液検査殆ど異常なし

メタボなし

医師の意見は60才の年齢を考慮すると100点!

人の健康はこれだけの検査で評価できるものではないが

ここは素直に喜んでおこう

右手根管症候群に百会左

30代女性

右手掌の知覚鈍麻

手根管症候群

握力は患側13㎏

空間診で診たて

百会左に置鍼

患側大陵に熱があるので

知熱灸と銀古代を一瞬接触

右握力13㎏→20㎏

初診の治療で握力が7㎏UPすれば患者さんも納得

滑肉門の素晴らしい効果

50代女性(患者さんのご紹介)

慢性の副鼻腔炎(右上顎洞炎)による右頰部の痛み

抗生剤が無効

慢性の右頚肩部痛

慢性の右股関節痛

いつものように1時間の問診

10分間の体表観察

弁証:肝鬱気滞・腎虚証・右上の気の偏在

処置:右滑肉門の置針10分~20分

4回の通院で主訴は消失

滑肉門は上半身の気の偏りを治すツボであるが

肝鬱があり腎虚(生気の弱り)がある場合に使うと

バツグンに効く

この症例も見事に良く効き

全ての愁訴が一気にとれた

治効機序が理解できて選穴しているので

なんだかわからないけど治りました・・・ではないのだ

医師への経過報告

痛みやしびれを主とする7疾患について

医師の同意を得ることで保険治療を取り扱っている

3カ月ごとに医師の再同意が必要であるが

その際に経過を報告するようにしている

痛みの疾患であれば

初診時の痛みと現在の痛みを患者さんに

0~100までで評価していただき

再同意依頼状に添付する

痛みの評価はVAS(Visual Analog Scale)が基本

例)初診時80の痛みが最近は10~20・・・といったように評価する

来院中の患者さんの平均を調べると(初診時80→20)であった

VASを医師に示すことで医師の鍼灸の効果を客観的に知っていただき

一方患者さんにも痛みの変化を感じてもらうことができるというメリットもある

統合医療の織田聡医師曰く

「鍼灸のエビデンスは、医師が客観的に評価をすることで得られる」

積み重ねたデーターは貴重な資料となるはず

餅は餅屋

慢性疼痛で苦しんでいる患者さんはとても多い

殆どが鍼灸治療で対応できるが

次の二つのケースではそれぞれの専門家に紹介するようにしている

①歯列の乱れで嚙み合わせ不良が主訴に大きく影響している場合
 
 矯正歯科の専門医にご紹介

②足のアライメントの異常、重度の外反母趾などが原因と考えられる痛み

 高度な技術を有するシューフィッターのいる靴屋をご紹介

餅は餅屋に任せるほうが良い結果を生む

リウマチ性多発筋痛症

RA(慢性関節リウマチ)と診断され

リウマトレックスを2ヶ月処方するも

全身の関節痛が軽減しない80代の女性

赤沈やCRPが高値

過去にRAの既往歴があるために

RAの再発と診断され免疫抑制剤を処方されていた

薬が効かず赤沈・CRPも変化ないので

2ヶ月経過してようやく「リウマチ性多発筋痛症」と診断され

ステロイド処方3日目から関節痛が緩和してきた

この病気にはステロイドが第一選択で効果を発揮するが

減薬や中止~経過観察に至るのはなかなか難しいようだ

ところが鍼治療を続けていると多くの患者さんは

血沈・CRPが正常値になり

結果的に徐々に減薬でき

脱ステロイドができた患者さんは多い

鍼灸治療の介入の意義は大きいと考える

小児重症筋無力症著効

4歳女児

X-3年、眼瞼下垂発症

重症筋無力症の診断

ステロイドパルス治療で入院2回

現在はステロイド内服治療で減薬中

このまま眼瞼下垂が進行するなら増薬もあると言われ

紹介で来院

銀古代鍼で百会に翳し

大敦・手の井穴に銀古代鍼を軽く触れ

金古代鍼で照会に接触

僅か4回の施術で眼瞼下垂はほぼ治癒

他のMG(重症筋無力症)のお子さんも経過は良好で

順調にステロイドの減薬中

お子さんのこの病気は

ステロイド治療だけに頼らず

古代鍼を使った接触するだけの治療で

とても早く良くなるので多くの方に知ってほしい

東洋医学と医学生

患者さんでN大学医学部学生さん

ある難病で鍼灸治療を受けている

当初から東洋医学にとても興味があって

教えて上げた東洋医学の入門書を買いそろえ

脈診や舌診の勉強をされている

いつも来院されると治療の後に質問攻めにあう

西洋医学しか知らない医師とは異なる視点で

患者さんを診る事が出来るスキルを身につけた

素晴らしい医師に育つと信じている

過敏性腸症候群のRCTレポート

過敏性腸症候群(IBS)

便秘と下痢を繰り返したり

ストレスを受けると下痢や軟便がでる

胃腸の精査を受けても炎症性の病変は認められない

対症療法としての薬はあるがなかなか治らない

東洋医学の視点で診たてると

肝と脾の不調和が多い(肝脾不和)

鍼灸治療が有効な疾患であることは

我々は良く経験している

128例の症例を集めてランダム比較試験をしたこのレポートは

エビデンスレベルが高く鍼灸の有効性を証明している

http://healing-studio.com/kabinnsei.html