熱中症にご注意

最近軽い熱中症と思われる症状の方が多い

主訴は頭痛・めまい・吐き気

多くは日中長時間外にいることで水分摂取しても

熱がこもってしまい発症する

鍼で清熱し、場合によっては刺絡が有効

夜になっても気温は下がらず

熱帯夜は死語となった

熱中症に注意しつつ

時にはしっかり発汗させることで

体内の熱を冷ますことができる

冷房の部屋に入りっぱなしも注意が必要

脱水症のリスクを舌で診る

めったにTVの健康番組は見ないが

昨日TVで脱水症になりやすい人を

舌診で見分ける方法を医師が解説していた

米国での研究で多くの人の舌を観察した結果

裂紋(舌のひび割れ)ができると脱水症のリスクが高いという

東洋医学の診たてでは

①裂紋と舌表面の乾燥がある

②舌苔があって乾燥している(燥苔)

③紅色がきつく、かつ光滑舌

等々に分類しかつ重症度も判別できる

舌の色、苔のあるなし、苔の色、乾燥、裂紋の有無

多くの情報で判断し、患者さんには個々に

水分摂取が適切か否かを指導している

医師が舌診に着目したことは意義深いが

全ての米軍キャンプの兵士の健康管理に

鍼治療を取り入れている米国らしい研究

深部静脈血栓症

70代の女性

ある日突然片側の下肢が1.5倍に腫れて

紫色になったという

内科経由で総合病院に転院し

「深部静脈血栓症」の診断で入院となった

この病気は自覚症状が乏しいことが多いが

肺塞栓症を引き起こすと命取りになることがある

一時エコノミー症候群ともいわれ

長時間の車や飛行機の移動で下肢の静脈が圧迫されることによって

発症することが多いといわれているが

原因が特定できないこともあり注意が必要

突然の片側の下肢の浮腫を認めた場合

念のために血管外科への受診を勧めるべき

ゲリラ雷雨

この夏に名古屋市天白区周辺に

3回ゲリラ的に突然の激しい雷雨があった

今日も15:30~16:00土砂降りの雨が降り

気象レーダーを調べると

突然当院周辺に雨雲が発生しほぼ移動しないで消滅した

地形的に上昇気流が発生しやすいのかもしれない

地球温暖化を実感する気象現象といえる

鍼灸の多様性

他の鍼灸院で治療したが治らず

当院を受診する患者さんは結構多い

鍼灸治療には様々な流派があるが

どこにも属さない鍼灸師も多い

他の鍼灸を受けていて治らなくても

我々が研究している北辰会方式で診たてると

簡単に解決することは多いので

むしろ治療はしやすいと言える

診たてるまでの時間の掛け方に比して

シンプルな治療と直後の効果に驚かれることが多い

照海の効能

猛暑と熱帯夜で腎陰を消耗して

上実下虚となり

下半身のだるさ、頭痛、眩暈

酷いと熱中症になる

足の少陰腎経の照海の左右差を調べ

虚側に少し長めに置鍼20~30分

上焦の内熱(虚熱)は速やかに冷める

コレステロールについて

厚生労働省はコレステロールの摂取制限は

科学的な根拠がないとして基準値の上限を撤廃したことを

今日の中日新聞が取り上げていた

日本長寿医療研究所は数年前から

健康で長寿の人はコレステロール値が高いとの

研究報告を出しているのも関わらず

動脈硬化学会や厚労省が基準値を変えることがなかった

「コレステロールの多い食品を食べても血中のコレステロール濃度には

殆ど影響ない。基準値撤廃は折敷に失した」

という富山大学名誉教授の浜崎医師(日本脂質栄養学会理事)

こういった良識のある医師の意見は少数派?

この国には高血圧の基準値で右往左往したように

学会の意見が統一されないために

患者がないがしろにされ

無駄な薬が長期間投与されることは

誰が考えても好ましくないであろう

学生臨床見学

今年も鍼灸学校在学生の治療院見学が始まった

鍼灸学校で臨床を学ぶ機会はほとんどなく

治療院を学生に見学させてプロの臨床を見せる

という制度を20年間続けている

素晴らしい制度にもかかわらず

見学を希望する学生が少ないことには何時も憂慮している

今の学生は医療としての鍼灸を学ぶ志が低いと言わざるを得ない

とはいえ見学に来る学生はまだ”まとも”

真剣に治療を見学し、メモを取り、質問も多い

開業して信頼を得る為に何が必要かを学んで

医療としての鍼灸を学ぶ道標を見つけて欲しいと切に願う

保健指導会

明日は朝から愛知県鍼灸師会の保険指導会

県内会員から集まる鍼灸レセプトを適切な内容であるかを

保険指導員4名が目を通して

問題点があれば会員に直接連絡して指導する

全てのレセには「(一社)愛知県鍼灸師会審査済」

の捺印を押して各保険者に送付する

この捺印は保険者へのある程度の担保となり

返戻書類の少ないスムーズな保険運営が成り立っている

こういった地道なボランティアが会の運営を支えている

暑邪の対処法

梅雨明け以降連日真夏日が続いている

「夏に暑邪に傷られると内熱が盛んとなる」≪黄帝内経・素問≫

暑さの邪気を受けると

発熱・頭痛・だるさ・不眠・アトピーによる痒みの悪化を招く

内熱を籠らせやすい体質=発汗が少ない人が多い

食養生としては

唐辛子・カレー粉等の辛い香辛料は発汗を促す

軽い運動や家事労働では発汗しないので

運動は少し早目の散歩等で負荷をかけて

発汗を促すように

暑いからとエアコンの部屋にこもっていないで

熱中症の予防対策をしたうえで

この時期こそ軽い運動をしましょう