後谿で仕事がはかどる

肩こり・頭重・めまい・湿疹等不定愁訴の患者さん

左後谿に5分間の置鍼、15分の休憩2~3回の治療で

全ての不定愁訴が消失

患者さん曰く体調が良くなって仕事の効率が上がり、ミスがなくなったと

不定愁訴がなくなるので集中できるのは至極当然

後谿は手の太陽小腸経、その裏の経は手の少陰心経

故に心の臓と大いに関わりを持つ。

更に、経絡の相関性、子午の陰陽からすれば

足の厥陰肝経と密接な関係を持つので

気滞がなくなって心肝のバランスが整うと

頭も冴えるようになるという効果も期待できたという症例

肝と筋、爪の関係

≪黄帝内経・素問≫五臓生成編 第十 第三節

肝と協力して活動と休養を主り

かつ肝の機能を反映するものは筋である

肝の機能が華やかに表れるところは爪である

肝の機能を制御するものは肺である

【解説】

肝は運動時にグルコースを放出して

筋肉にエネルギー源を供給し

筋はこれを使って運動を行う

両者はこの点で協力関係にある

腱にはコンドロイチン硫酸が多く含まれている

その代謝は肝で行われている

ここにも古代の叡智を認めることができる

爪は縦筋が多ければ肝鬱が認められ

横筋は過去のある時期に体調の悪化があることが見て取れる

肝と肺は相克関係(互いに影響し合う)にあるので

肝の治療で肺の経穴を使用することがある

集中による直感力

午後自分の担当患者が集中

新患さんも重なり集中力はマックス!

こういう時は直感と体表観察もキレが良くなる

脈診・舌診だけして左の太衝に鍼を打った

患者さん:「聞いてもいないのに、どうして左膝が悪いのが解るんですか?」

長岡:「ツボの反応に表れていたからですよ」

患者さん:「すごい!」

キャリアを積むと聞かずとも調子が解るようになるもの

但し漫然と臨床をしていては磨かれない

情報過多の功罪

医師に病名を告げられる

病気が解って安心する人

心配する人

悲観する人

心配のあまりネットで調べてると

往々にして不安が増幅する

東洋医学で逆証(治りがたい病気)でなければ

「大丈夫よくなります」という言葉が

どれほど患者さんをに希望を与え

自然治癒力を引き出すかを我々は知っている

待合室の患者さん

スタッフ用のトイレはあえて作らなかった理由

待合室を通って患者さんのトイレを共用することで

治療前や治療後の患者さんに会うことができるから

悩み、不安、喜び、緊張、笑顔、安心

様々な表情を一瞬で読み取ることが習性

調子はどうですか?と伺う前にわかることも多い

昭憲皇太后の大御心

明治神宮のおみくじに書かれていた言葉

「かりそめのことは 思はでくらすこそ 世にながらへむ薬なるらめ」

【要 約】

とかく人間は目先のことに追われて

過ぎ去ったことをくよくよと考えたり

取り越し苦労して、無駄なエネルギーを費やしがちです

これは愚かなことです

今日一日を感謝しつつ

精一杯に励むことが、幸せに恵まれる基です

昭憲皇太后は27825首の歌を書かれており

明治神宮ではおみくじを【大御心】として表わしている

素晴らしかったのでご紹介をしました

肺と皮膚の関係

≪黄帝内経・素問≫五臓生成論 第十

肺と協力して気を主り、かつ肺の機能を反映するものは皮膚である

肺の機能が華やかに体表に表れるところは毛である

肺の機能を制御するのは心である

【解 説】

古代の医師たちは、肺が皮膚と合同関係にあることを如何に知ったのか

現代医学的にはともに呼吸機能を行い、相補的な関係にある

または肺は呼気として体液を輩出しており(不感蒸発)

皮膚の発汗とともに水分代謝に関係している

現代医学的には、心と肺は運動時に共同作業をしており

心不全では肺鬱血を起こし

肺炎時には心臓に負担がかかる

といったような相関関係が知られているが

2千年前に中国古典医学でこの関係を発見していたことは驚きだ

オキシトシンの効能

昨日は小児はりやタッチングによってオキシトシンが分泌されることを書いた

オキシトシン(Oxytocin)とは子宮収縮ホルモン・射乳ホルモンとして有名であるが

近年では良好な人間関係を築き、社会生活をする上でなくてはならないホルモとして注目されている

オキシトシンは脳内に分泌され、オキシトシン受容体を発現するニューロンに働きかけ

機能として・社会人知能能力・個体識別能力・社会行動・母子関係などに関与し

良好な母子関係や、人間関係を築く上でなくてはならないホルモンといわれ

精神的、身体的ストレスの緩和を図り、心身とも良好な状態に維持、改善するなどの

多様な効果があることが明らかにされてきた

社交性の高い人が、社交性の低い人に比べて健康で長生きすることが報告され

また、社交性の高い人はストレス耐性が発達しているとも報告されている

ここにオキシトシンの関与があることが解ってきた

「身体の触れ合い」「肌のぬくもり」「愛撫」などの体表刺激によって

ストレスは緩和されるとされ、それにはオキシトシンの効果が関与していると考えられている

日本人は欧米人と比べ親子・夫婦関係において

関係が長くなるほど肌の触れ合いが少なくなる傾向にある

文化の違いがあるので親子関係での肌の触れ合い(ハグ)などは無理としても

夫婦関係では年齢ともに少なくなる傾向の肌の触れ合い(タッチングや愛撫・ハグ)は

心身の健康を維持する上でもとても大切なことでもある

小児はり・タッチングの効果

昨日の小児はり学会での基調講演

明治国際医療大学特任教授 矢野 忠先生

小児はりの心地よい皮膚刺激により

様々なホルモンや生理活性物質が産生されることを学んだ

小児疳の虫、夜尿症、胃腸障害、睡眠障害等は勿論

てんかん、発達障害に於いても良い効果を表すことを我々は経験してきた

タッチングという手指や手掌で皮膚表面へのフェザータッチにより

オキシトシンというホルモンが分泌されることが解っている

オキシトシンは自閉症や発達障害の治療効果は勿論

良好な母子関係や人間関係を築く上でなくてはならないホルモンだそうだ

人間の皮膚のセンサーは脳神経と直結しているので

鍼やフェザータッチの皮膚刺激が

オキシトシン以外にも

様々な生理活性物質を産生することで

疾病治癒に有用であることが理解できた

小児はりの理論や様々な手技を見て体験し

多くの学びを得ることができた

大人のADHD

不注意なミスが多い

じっとしていられない

衝動のコントロールが難しい

こんな特徴がある注意欠陥・多動性障害(ADHD)

子供に多い発達障害と思われていたのが

大人のADHDも多いことが解ってきた

同じことを何度注意しても

覚えられない・注意力がないなどで

困っている事例は多いのでは

大人の場合は正確な診断を受けて

告示と傷害の説明をすることで

「自己評価を高めること」がポイント

繰り返すミスを防止する方法を一緒に考えたり

上手く行動できたと時の「ご褒美」を

本人と一緒に考える等の支援が有効という

ADHDの人は新しいことに取り組むのが得意で

発想が豊か、瞬発力や社交性もある

排除ではなく得意なことを伸ばす方向で考えるといった

配慮を社内で共有し実行することが必要