祝日の診療

開業以来祝日も診療しているので

平日の来院が困難な患者さんなど

今日も多くの患者さんが来院された

怒りもあり

憂欝もあり

笑いもあり

笑顔もあり

涙もあり

ここは人と人の心が触れ合う空間だ

お灸だけで逆子を治す

逆子(骨盤位)の治療は鍼とお灸が標準治療

妊娠32週の妊婦さん(消化器内科医師)

お灸だけの治療を希望

棒灸(温灸)を三陰交に翳すと右が感じない

左右同じ熱感を感じるまで温め

至陰(足の小趾の外側のツボ)に左右整えの施灸を7壮据えた

2回の施術で頭位が下がったのを触診で確認

翌日エコー検査で正常位に戻ったとの連絡を頂いた

お灸だけで早く治った初めての一症例

モートン病に百会(右)

モートン病とは

足の第3-4足趾間(第3趾と4趾の向かい合う側)のしびれ、

疼痛、灼熱痛などの多彩な神経症状が出現する疾患

以前もこのブログに書いたが

西予医学では難治性であるが

鍼治療が非常によく効く

50代女性

総合病院整形外科でモートン病の診断

ステロイドの内服薬と鎮痛剤の局注

接骨院に通院するも全く変化がなく当院に来院

右足部に触れると激痛、足関節の底屈、背屈、内反、外反が不可

夜間痛で数回目が覚め眠れない

弁証は右少陽胆経経気不利

取穴は百会(右)に3番鍼で10分間の置鍼

患部が熱(++)でicing10分

3回の治療でVAS10→1~2に軽減

関節可動域は正常

夜間痛消失

西洋医学モートン病=難治性の疾患

東洋医学モートン病=治しやすい疾患

天井穴の効能

天井穴は膀胱経の腰痛によく効く

妊娠中の腰痛患者さん

仙腸関節の痛みで寝返り困難

体表観察で右天井穴に熱感あり

舌診では右舌辺部は紅色を呈していた

ここまで約2~3分

早速3番鍼で10分置鍼

たったそれだけの処置で

寝返りの痛みが消失

ベッドサイドで再現できるので効果判定は簡単だ

脈診も舌診も良好で治療を終えた

天井穴が腰痛によく効くといっても

素早く詳細で正確なな体表観察の結果であって

日頃の鍛練が必要

リウマチの診断

リウマチの診断基準(財団法人日本リウマチ財団HPから)

http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/rm400_shindan.html

基準に当てはまらずにドクターショップをされるケースによく遭遇する

東洋医学の痹病の概念で診たて

慢性関節リウマチと認められる症例では

当院ではリウマチの専門医を紹介することにしている

免疫抑制剤(リウマトレックス)の登場によって

昔のように関節の変形が著しくADLが低下

最悪の場合寝たきりになる、といったことはなくなってきた

早期に投与すると関節の破壊の進行が止まり

鍼灸治療が介入することにより関節可動域が広がり

経過極めて良好な症例を沢山診ているおかげで

直感的にリウマチの診断ができるようになった

今日も原因不明でステロイド漬けのリウマチと思われる患者さんが

リウマチ専門を受診した結果、慢性関節リウマチと診断された

診たてた医師曰く高齢者ではリウマトイド因子が異常値にならない場合があると

病気を診るのではなく人を診ることが医療の原点

OnとOffの切り替え方

いつもフルスロットルでオーバーヒート状態の人に

スロットルOffの時間を創りましょうとアドバイスをする

OnとOffは仕事中にもできる

ここぞという時に集中し

その時以外はリラックス

肩の力を抜くことを意識する

休日のOffの仕方

自分一人の趣味の時間をつくる

家族で過ごしてHappyならそれもよし

スポーツもよいが疲れてしまっては逆効果

身体を動かさずに考える仕事をするひとは

休日は体を動かすこと

身体を酷使する仕事をする人は

休日は体を休めること

日頃から頭だけはOnとOffの切り替えを

自在にできるように意識すること

中部大学アクティブアゲインカレッジ講師依頼

中部大学が主催する中高年の為の市民公開講座

アクティブアゲインカレッジ

(一社)愛知県鍼灸師会に東洋医学の講義と

家庭でできるツボ治療の講師の依頼があり

今年の秋から16コマの講義が始まることになった

鍼灸師会の理事の有志4人で分担し

自分は3コマ担当することに

東洋医学の知識のない一般市民に

解りやすく興味を以てもらう講義は結構難しいもの

そろそろ資料作りを始めなければ・・・

梅雨の養生法

今年の梅雨は低温で湿度が高い日が多いので

寒湿邪によって脾胃を弱らせる

この時期に冷たい水分を過剰摂取すると

湿困脾土となって胃腸の不調を来し

食欲不振、下痢や軟便、関節の痛み、浮腫みや

体のだるさなどの症状が多くなる

舌の苔がべどべとして厚くなっていたら

過食や飲み過ぎにご注意ください

不妊治療の現状

国立社会保障・人口問題研究所によると

不妊治療や検査を経験した夫婦は6組に1組

日本産婦人科学会の調べでは

体外受精で生まれた子供は

10年前では75人に1人

今は27人に1人だ

NPO法人Fineがまとめたアンケート調査で

不妊治療の治療費の総額が

100万円以上かかった夫婦が55%に達した

500万円以上が4.6%もあった

高額な費用を理由に治療に躊躇したり延期した人は81%に達した

厚労省は不妊治療の助成金制度の大幅な見直しをした

(平成26年4月1日付)

詳細は以下のURLを参照

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11908000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Boshihokenka/0000039731.pdf

内容は43歳未満という条件が定められたのが注目される

政府は3月に妊娠・出産の知識を持つ国民の割合を

現在の3割から7割に高める目標を定めたが

義務教育の子供たちに性教育と合わせて妊娠適正年齢の知識を

高める必要に迫られている

不妊治療に多く携わる我々としても

少子高齢化社会において早急に着手すべき問題と考えている

下肢静脈瘤を伴う脊柱管狭窄症の処置法

下肢静脈瘤を伴う腰部脊柱管狭窄症は中高年の女性に多い

東洋医学では静脈瘤の太い怒張した静脈ではなく

細い糸屑のような毛細血管が表面に浮いて見える処注目する

そこには細絡という血液の滞りが認められることが多い

安静時の下肢症状の増悪があり細絡が認められれば

治療の第一選択は細絡からの刺絡(吸玉で血を抜く)

治療した日から下肢が劇的に軽くなって主訴は見事に軽減する

難治性のこむら返りにも大変有効