脊椎・脊髄疾患で手術を勧められたら

臨床を長くしていると

脊椎、脊髄疾患でMRI診断後に

即手術を勧められたという症例にでくわすことがある

椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・変形性脊椎症・頚髄症・頸椎後縦靭帯骨化症

その他悪性腫瘍を除く脊椎、脊髄の器質的疾患で外科手術が必要な症例はまれだ

多くの場合鍼灸治療で主訴は軽減し、苦痛は消失、しびれや痛みが寛解すれば

画像診断の結果は参考程度にすればよいと考えている

私と親しい良識ある医師の多くは外科手術には慎重だ

整形外科で診断すぐに手術を勧められた場合

暫く様子を見てみるか否かは患者さんが決めること

忙しかった休日

昨日は忙しい休日だった

午前中は(一社)愛知県鍼灸師会総会

引き続き本会で企画したスポーツ障害研修会

休む暇なく車で移動して午後から

N大学統合医療研究会

まず拙者の東洋医学会参加報告

他の関連学会の参加報告

その後は休む間もなく

ラウンドテーブルディスカッションが延々続いた

参加者全員の意欲と熱意はものすごく高く

ほぼ5時間5分のトイレ休憩だけ

次回は泊りでしますかというI医師の言葉が

冗談とは思えないほどの熱気に満ちた5時間だった

肝兪の素晴らしい効果

五臓の”肝”の機能のおさらい

肝は疏泄を主る

肝は血を貯蔵する

肝は筋を主る

目に開竅し、華は爪にある

50歳男性

主訴:肩関節・手関節・手指関節・頸部痛・前腕の痛みとしびれ

現病歴:15年前から発症、ゴルフの後に悪化酷いと歯ブラシを持てないほどになる
    
    頸椎の変形で神経が触っていると整形外科では言われた

    右肩関節・外転ROM100°・結滞動作不可

    左肩関節・外転ROM90°・

    頸椎回旋RL共ROM30°首が回らないので車の左右安全確認は目を動かしてする

弁証:気滞血瘀

処置:右肝兪に15分置鍼

経過:2回の治療ですべての関節可動域は正常、ゴルフも再開した

   小関節の残存する痛みは銀の古代鍼の接触で消失

考察:肝は筋のみならず、靭帯、腱も主ると考えると

   肝兪の一穴で全身の関節痛や関節硬縮が早期に寛解したことが理解できる

   患者さんは「一本の鍼でどうしてこんなに動くのか?」と理解できない様子

受け身こそ最強の主体性その3

禅に「主人公」という言葉がある

中国の瑞厳和尚という方が毎日

自分に「主人公、主人公、目覚めているか」

と呼びかけ「はい」と答えたというエピソードに由来する禅語

この主人公とは、脇役に対する主人公の意味ではなく

自分の置かれた環境の中で自分を最大限に没入させることができる人

つまり、自分の意志などという人為を埋没させ

状況に完全に浸りきれる人=主体的な人格という意味

次回に続く

受け身こそ最強の主体性その2

荘子は、外側で起きる変化を全て受け容れられる柔軟性を持ってこそ

最も強い主体性が得られると説いた

変化を全て受け容れるには

あらゆる感情や判断、分別は邪魔になるので

そういうものも持たないことを勧めた

そんなことが可能なのかと思うが

じつは、この考え方には禅に大きな影響を与えている

次回に続く

受け身こそ最強の主体性

「受け身こそ最強の主体性」

この主体性というものは、荘子の最大の関心事

人はどうすれば主体的でありうるのか

荘子が説く考えは全く逆説的で

完全に受け身に徹した時こそ

それが可能になるという

これはどういうことなのか

その極意を禅との比較を交えながら読み解いてみたい

以下次回に続く

http://www.n-acp/com

妊娠おめでとうございます!

今日不妊で通院中のお二人の方の妊娠が確認され

喜びの一日となった

40才、挙児希望してから7年間一度も妊娠せず

鍼灸治療を始めて4ヶ月

補腎の鍼治療とタイミング法だけ

本日妊娠のご報告があった

37才、8年前に結婚されてから挙児希望するも妊娠せず

人工授精1回目で妊娠せず

暫く不妊治療を休んで

疏肝と補腎の鍼灸治療を4ヶ月

人工授精2回目で妊娠が確認され

本日妊娠のご報告があった

お二人とも本当に良かったですね

おめでとうございます!

これからは大切に赤ちゃんを育て

安産に向けて鍼灸で体調を整えましょう

起立性低血圧治癒

小学生男子

朝起きてからめまいがして気分が悪く

数分間立っていられない

血圧測定

ベッドでの臥位104/56
 
     座位92/56
 
     立位88/56

小児科で最も低いときに座位で60/不明

西洋医学的には起立性低血圧

東洋医学的には肝陽化風

2回の鍼治療で主訴は消失

血圧の差もごくわずかとなって治癒とした

病の背景は複雑な問題があるが

主訴が消失すればココロの乱れもなくなる一例

暑邪には夏野菜

最近の暑さで体調を崩す人が多い

熱は頭の”百会”にこもって

頭頂部を触ると熱く感じるなら要注意

特に今週は頭痛の訴えが多かった

治療はとてもシンプル

足の肝経の原穴の太衝に瀉法か

頭頂部の百会に軽く補法

即効性があり頭頂部の熱は速やかにとれる

食養生は冷え症でなければ

夏野菜やフルーツの摂取がよい

トマト、ナス、キュウリ

ビワ、スイカ、マンゴー、ウメ、グレープフルーツ等

身体の熱を冷ましてくれます

カフェインの過剰摂取は要注意

気を昇らせるので頭痛もちの人は控えること

患者さんに寄り添う

良く患者さんから言われること

こんなに話を真剣に聞いてもらったことは今までになかったと

カルテに記載する内容に縛られて事務的に聴取する問診ではなく

患者さんに寄り添った問診ができるようになること

問診だけで心を動かされ

涙を流し、嗚咽を漏らすことも珍しくない

どれだけ患者さんの病が癒されるか

人間性が試される