1本鍼により著効を得た症例No.5 足関節捻挫

【1本鍼により著効を得た症例No.5 足関節捻挫】

主 訴:左足関節捻挫

患 者:12歳男子

現病歴:昨年9月運動会の組体操で転倒して、足首を強打し足首の関節が腫れ(
    歩行困難になる。整形外科受診レントゲン検査で異常認めず。リハビリに    通院するが、好転せず、今年の1月末にMRI検査したが、異常を認めず
    接骨院の治療で少し改善するが、リトルリーグの野球や、学校の体育は
    5ヶ月間治療してもいまだに見学しているとのこと。

所 見:足関節内反(++)底屈(++)リスフラン関節に熱(++)
    圧痛(++)
    歩行時に左足に体重がかけられない。

脈 診:滑脈

舌 診:淡白、薄白苔、舌尖紅、舌下静脈怒張

弁 証:左胆経の気の偏り

処 置:10㎜1番鍼で百会右に置鍼10分

経 過:治療直後に痛みを感じなくなる。歩行正常。
    3日後に来院5ヶ月間続いた足首の痛みが1回の治療で半減、歩行痛は消    失。
    2診目終了後は全く痛みを感じないとのこと。

考 察:左胆経の経絡の流れが改善し炎症性の疼痛の緩和につながったと考える。
    慢性の痛みで西洋医学的な治療だけで改善しない場合にも、空間的な気の    偏りを?鵯本の鍼で簡単に消失せしめることができることが証明された。

1本鍼により著効を得た症例No.4 中指の腱損傷

【1本鍼により著効を得た症例4】

症 例:左中指MP関節の腱損傷

患 者:15歳女子(バスケットボール部ガード)

初 診:1月17日

現病歴:1月6日バスケの試合中に相手チームの選手と接触し左の中指を痛める。
    整形外科を受診し腱の断裂ではといわれる。低周波を当てていても変化
    がなく当院を受診。

脈 診:滑脈

舌 診:やや紅、舌尖紅刺

弁 証:気滞血お

処 置:”左げき門”に10㎜の01番鍼を10分置鍼

経 過:9日間に6回の治療で治癒
    一ヵ月後に少し痛みが残っていると再来院。

処 置:”百会左”に5分置鍼
    直後に指の痛み消失し、可動域も正常。

考 察:受傷した指に直接アプローチをせずに左右の気の偏りを整える目的で
    ”左げき門”や”百会左”に刺鍼することによって気血の巡りの偏りがなくな    り治癒したと考えます。

花粉症には鍼灸が一番!

今年も(平成22年)花粉症の季節がやってきましたね。

スギ、ヒノキの花粉症に対する治療を当院では早くから取り組んでいます。

中医学による全体治療とともに、耳ツボに”パイオネックス”という

小さな皮内鍼(絆創膏に0,3~0.6㎜のハリを取り付けています)を2~3点

貼り付ける、という補助治療が非常に有効で、毎年この時期には多い日で一日

20人ぐらいの花粉症の治療をしています。

一度貼ったら入浴や運動など、日常生活には何の支障もありません、後はしばらく

1週間に一度反対の耳に張り替えます。

ほとんどの方は亢アレルギー薬を止めるか、減らすことができます。

有効率は87%で、副作用もなく、痛みもほとんど感じないので小学生から中高年まで

幅広く安心して治療が受けられます。

ハリは怖いからといってしり込みしているあなた!薬の副作用と戦うよりもずっと楽に

過ごせますので、ぜひお勧めします!

皮内鍼を耳に貼布するところの写真をアップしましたので、ご覧ください。

上からから1・耳の消毒 2・ツボの取穴 3・貼付した皮内鍼

鍼灸治療で風邪に負けない体をつくりましょう!

今年は5日から診療がスタートし、早くも1週間が終わりました。

風邪の患者さんがとても多くなりました。

風邪の治療はごく初期の症状を見逃さないようにして、早く養生するとひどくならずに済むことが多いものです。

1・寒気を感じたら背中に(肩甲骨の間の少し上)にカイロを張って温めましょう。

2・生姜をスライスしたり、摩り下ろし、お湯に溶かしてはちみつを少し入れた生姜湯を飲むとよいでしょう。

3・喉の痛みがひどかったり、咳が出るようなら早めに耳鼻咽喉科にかかることをお勧めします。

4・高熱がでて、節々が痛く、頭痛がする、などの全身症状がひどい場合はインフルエンザの可能性もあるので、早めに内科で診てもらいましょう。

5・規則正しい生活、十分な睡眠と栄養、休息、は言うまでもありませんが、ストレスを溜め込むと東洋医学では、体表を覆っている”衛気”といい、外邪から体を守る防衛機能が衰えて、風邪という邪気が体表から入ってきます。
しかし抵抗力があれば”衛気”の力で風邪と戦い邪気を追い払ってくれます。

6・鍼灸治療を定期的に1~2ヶ月以上続けていると、風邪にかかりにくくなります。例え風邪を引いても軽くすんだり、今迄よりも早く治ったりします。
このことは、鍼灸治療で免疫力があがって”衛気”のちからで風邪にかかりにくくなることが多くの症例で示されています。