病を治すためには

よく「ここのベッドに寝るだけで身体がラクになる」

と言われることがある

患者さんたちはこの治療院に入った瞬間にすでに

治療が始まっている

この治療院の雰囲気、スタッフ、担当鍼灸師、受付、治療、説明、養生のアドバイス

全てがその患者さんのツボに入った時にそのような感覚になるものであろう

治療に対する反応も当然良くなり、病も早く治っていく

「ここに来れば何でも相談できるので安心」とおっしゃる患者さんは

大抵はプラス思考で人生に前向き

ストレスやトラブルもうまく受け流すことができる

鍼灸学会中部支部学術集会

昨日は一日名駅のウインク愛知で開催された

「(社)日本鍼灸学会中部支部学術集会」に参加してきた

特別講演が3題、一般演題が19題の発表があった

私が来年の鍼灸学会学術大会三重大会で症例報告をする予定なので

会員の発表の仕方、内容を拝聴し参考にさせて頂いた

印象としては、疾患の著効一症例の報告が多く

もっと多くの症例の集積をして有効率をデーターで示すと

鍼灸のEBM(科学的根拠)に繋がると思うが

日常の多忙な臨床の合間におおくの症例データーを

集積するのは実際には大変な作業だ

12月には小牧市での舌診の講義も控えて準備を始めているし

来年の研究発表の構想も考えているところである

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高血圧の治療

70代♀

週に一度身体のメンテナンスを受けている患者さん

今朝から血圧高く家で測ったらBP199/90とのこと

治療前に測定するとBP190/80と確かに高い

気分も悪そうでイライラしている表情だ

脈診すると浮枯弦の脈

お血もあるので

左三陰交、太衝に10分置鍼

直後に再度測定するとBP160/80に落ち着いた

日頃からこの程度の値なので

今日は一時的な”気逆”による血圧上昇と考えられる

ストレッサーは家庭内の問題

対策をアドバイスして元気にお帰りになった

秋の養生

今日は二四節気の秋分

台風一過の爽やかな秋晴れが季節の移ろいを感じる

中国では「春悟秋凍」を実行していると病気にならないといわれる

「春悟秋凍」とは季節の変わり目に衣類を調節するための原則をうたったもので

冬から春に代わるとき、特に春の初めの頃は

衣服をすぐに薄くせずに寒邪から身体を守り

逆に夏から秋にかけては一気に衣服を増やさず

暑かった夏の陽気を納め、陰気を身体に蓄えるために

少々薄着で寒さに耐える身体作りしようとする先人の知恵である

この考え方は衣服のみではなく寝具でも

秋になってすぐに布団を増やさないことも言われている

近年特に子供たちに「秋凍」の習慣が必要と言われている

子供は体温が高いので、過保護にならないようにすること

上記の健康法はあくまで健康な人の未病への指南である

高齢者や乳幼児は体温調節気が充分でないので無理は禁物である

また、「陽虚」体質の人(一年中寒がり)は早めに寒さ対策が必要だ

美容鍼解説

鍼灸の発祥の地である中国では、

昔より、「美は健康を基礎として成立つものである」

「健康と美容は表裏一体である」という認識が存在し

美容の分野においても、鍼灸が盛んに実践されてきました。

中国には、長い歴史と高度に体系化された独自の理論を持つ

「中医学」という伝統医学があって「美容鍼」という美容の専門科目も存在します

欧米や日本では、「医療」と「美容」とをそれぞれ別の分野として認識する傾向がありますが

中医学では、「健康」と「美容」は元来切っても切れない

「表裏一体」の関係にあると認識されているため

中医学には美容の専門科目も確立されているのです。

当院でおこなう「中医美容鍼」は、このような「中医美容学」に基づいた

ホリスティックな全身治療をベースとし、ニーズに応じた、施術をさせていただくことによって

イキイキとした心身の健康を増進することを目的としています

biyou/

逆子(骨盤位)の治療

胎児の頭を上にした状態で足やお尻が子宮口の近くにある姿勢を

「逆子」または「骨盤位」と言いう

妊娠28週で逆子と診断された場合は約90%、

32週で約80%、36周でも約65%は自然に頭位

(頭が子宮口の近くにある姿勢)に戻るという報告もある一方

妊婦の10%が戻らないというデーターもある

最終的には帝王切開となる

逆子と診断された時に、鍼灸はファーストチョイスの治療法である

25年前に鍼灸学会で画期的な症例報告があった

昭和大学付属病院、産婦人科逆子外来のチームが

約1800の逆子の症例全てに、鍼灸治療をして

有効率87%に達したというDrからのプレゼンがあった

これを契機にして逆子の鍼灸治療を当院でも積極的に取り入れた

中には帝王切開予定日の1週間前に成功した症例もある

産婦人科外来で鍼灸を取り入れているクリニックもあるが

本来産婦人科でもっと広まるべきではないかと思っている

治療に最も反応する周期は28週~32週

実際に鍼灸院に来院する妊婦さんの半数は32週過ぎ

帝王切開の予定を告げられてあわてて来院という症例も珍しくない

多くの妊婦さんに【28週~32週の治療】という事実を知って欲しい

人はなぜ治るのか

長年この仕事をしていると

病気をつくるのも治すのも

ココロと身体のバランスであることに気付く

自然治癒力が旺盛ならば病は自然に治っていく

昨日紹介した「統合医療」の先駆者Drアンドルー・ワイル氏の

著書「人はなぜ治るのか」を今読みかけている

本文より引用した病気の十大原理とは・・・

①完璧な健康は達成できない

②病気になっても大丈夫

③からだには自然治癒力がある

④病気の作因は病気の原因ではない

⑤あらゆる病気は心身相関病である

⑥病気には必ず軽微な兆候がある

⑦からだはひとによって異なる

⑧どんな人にも弱点がある

⑨血液は治癒エネルギーの主要媒体である

⑩正しい呼吸は健康への鍵である

これらの表現には我々の東洋医学思想と相通じるものが多くある

興味がある方は是非一読をお勧めする

湿熱邪

白露を過ぎ季節は確実に秋に向かっている

台風12号が過ぎ去ってからこの地方はしばらく

西からの大陸性高気圧に覆われて快適な気候だった

しかし、台風13号が奄美大島付近を通過することで

また、南からの湿って暖かい風が太平洋岸に吹きこんだ結果

高温多湿の”湿熱邪”の影響を身体が受けて体調を崩す人が増えている

前線が日本の北に位置するとしばらくこの状態が続くので

水分補給を適度にすることと、脂っこい食べ物や、酒の飲みすぎ

食べ過ぎには注意が必要である

前線が南に下がったり消滅し西からの高気圧が移動してくれば

さわやかな秋晴れがやってくるので味覚の秋を満喫できるようになる

湿度や気温に合わせた生活、飲食をすることがとても大切である

鍼灸院臨床研修制度

昼休みに名古屋駅前のスパイラルタワーの

名古屋医専という医療系専門学校を訪問した

(社)愛知県鍼灸専門師会の常任理事として

鍼灸学校の在学生への鍼灸院の臨床現場を開放して

研修していただく、という制度の説明をするための訪問

専門学校は臨床を学ぶ機会があまりにも少ない

鍼灸師を志す希望にあふれた若者に我々ができることは

生きた臨床現場を体験していただくことと信じて

この研修制度が発足して10年

延べで200人弱の学生さんを受け入れてきた

ただ見学するだけでなく、手が空いた時や診療が終わってから

志の高い医療人になって欲しい一心で、質問を受け、持論を述べる

この触れ合いは我々にもよい刺激になっている

100人いる本会会員で臨床研修を受け入れる治療院は

わずか5件という事実はこの業界の問題点を浮き彫りにしている

http://wwwn-acp.com

お血症の舌の変化

70代♀

主訴:慢性の頚部痛・頭重感

舌診:舌裏静脈の怒張が強く色も暗紅色

弁証:気滞血お

処置:左三陰交

効果判定:治療直後に舌裏静脈の改善が認められる

※舌の変化は写真で記録しすぐにプリントし、患者さんにお見せできる
 
 治療効果の判断が画像で可能なのは舌と皮膚の変化では普遍性がある

1枚目は治療前

2枚目は治療直後