陰陽平衡の法則による厳冬

今年の冬は全国的に寒さが厳しい

今年の夏は猛暑であった

猛暑=陽が極まると

陰陽の平衡を保つために

冬の厳しい寒さ=陰は極まる

陰陽平衡の法則から引用すると

今年の冬の寒さは自然界の陰陽のバランスを保つための

自然の摂理と東洋医学は教えている

寒さ=寒邪による影響は体に現われ

ノロウイルスや、インフルエンザの流行に繋がる

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内痔核に刺絡

80代♀

内痔核が腫れて肛門の痛みで排便できないという

体表観察で百会の熱(++)

百会の刺絡をして数時間後には内痔核の腫れが引き

痛みなく排便できたと喜びのお電話をいただいた

百会と肛門は督脈という経絡で繋がり

痔疾患にとても効果的、刺絡による放血によって

内痔核の鬱血を速やかに改善することができる

慢性副鼻腔炎

1年前からの慢性副鼻腔炎

抗生物質が効かず、頭痛のため毎日鎮痛剤を内服

上顎洞、篩骨洞に膿が溜まって頭痛となる

右合谷瀉法、しん会から刺絡

直後より頭痛から解放された

このような抗生物質に抵抗する慢性副鼻腔炎に

中医学によるアプローチは有効であることを多く経験している

但ししばらく週に1~2回の通院が必要

鍼灸学校と人間教育

鍼灸の専門学校は数多いが

コミュニケーション能力を

教育している学校はまだ少ない

社会経験のない若い学生だ

人とのコミュニケーション能力を教育することは

必須ではないかと感じる

治療家である前に、社会常識をもち、正しい言葉づかいができる

教養のある人間であってほしい

院内教育のありかたも考える必要があるのかもしれない

半月板損傷

60代 ♀

3ヶ月前から膝関節痛発症、痛みと腫れでで歩行が不自由、

MRIで半月板損傷の診断内視鏡によるOpeの予定となった

しかし、鍼治療を週に2回、3カ月が経過した

膝の水(関節水症)が抜け、腫れが引いて

関節可動域が日ごとに改善し、ついに手術回避となった

半月板の損傷の程度や生活の状態にもよるが

仕事やスポーツで膝関節に大きな負荷をかけることがないケースでは

鍼灸治療で治癒、緩解した症例は数多くある

http:www.n-acp.com

しもやけには刺絡

今年の冬の訪れは早く北日本では大雪

東海地方でも低温傾向は暫く続くことが予測されている

こういう季節には”しもやけ”の症例が多くなる

足のしもやけに刺絡(指先から血を抜く治療9

があらゆる治療の中で最もよく効く

鬱血しているので、むずがゆく、入浴で更に赤くなり腫れてくるが

刺絡をすると治療中から症状が緩和し始め

一回で治癒することが殆ど

但し、しもやけになる病因病理を弁別したうえでの本治法は当然必要

気一元

東洋医学は『気一元』の考え方を基に

陰陽の歪やアンバランスを元に戻す医学である

『気一元』とは森羅万象あらゆるものは気というエネルギーから

成り立っているという東洋哲学の原点の考え方

病はその『気』の過不足や停滞、乱れによって引き起こされる

更に『気一元』の世界で完全な調和を保とうとする『陰陽』が

乱れるときに健康体は病に傾き始めるのである

気を動かし、陰陽の調和ができれば一本の鍼で病は癒えていく

http://www.n-acp,com

鍼灸師の区別化

一言で鍼灸師という同じ国家資格を持っていても様々

経絡治療・現代医学的治療・中医学・その他の流派

どこの研究会にも属さない自己流派

鍼灸を医療として取り組んでいない鍼灸師

我々は北辰会という中医学勉強会に所属し研鑽している

常任理事を務める(一社)愛知県鍼灸専門師会では

勉強会や、学会に積極的に参加し常に勉強を怠らない鍼灸師と

ほとんど勉強しない鍼灸師を区別するために

会のHPで会員別に勉強会に参加した記録を報告し

一般の方が自由に閲覧できるシステムを計画している

鍼灸の良さは解っていてもどこに行けばよいのか

医師の先生からもどの鍼灸師がよく勉強しているのか

質の高い医療としての鍼灸治療を提供しているのか解らない

専門書を読むだけでなく

学会や研究会によく出向く鍼灸師は

鍼灸師全体の3割ぐらいと言われている

安心できる鍼灸を受けるための情報を開示する必要に迫られている

ちなみに明日は大阪で北辰会の臨床コースがあるので

県内の6人の鍼灸師仲間と一緒に受講してきます

間違った食養生

胃腸が虚弱で冷え症の女性

元気をつけるために毎日2個の焼きニンニクを食し

体を温めるために生姜を毎日ひとかけ調理して食して2週間

元々逆流性食道炎を患って鍼治療で完治していたが

私の知らないところで素人判断の食養生をされていた結果

胸やけや、みぞおちがつまるといった

逆流性食道炎のような症状がが発症した

問診を詳しくして上記のニンニク、生姜の過食が判明

特にニンニクは胃の弱い人が食べ過ぎるとよくない

さらに生姜は体を温めるが、食べ過ぎもよくない

ニンニクはやめて、生姜の煮汁にハチミツを加えるようにアドバイス

鍼治療は左内関穴の置鍼で胃はスッキリした

食養生は偏らないように注意が必要

そして専門家の意見を聞くべき、といった1症例

傷寒論⑤

太陰病

傷寒の病が三陰病(太陰・少陰・厥陰)の時期に入ると

病邪は体内深く入り込み、生気は虚し病邪の勢いが優勢になるので

虚寒証を呈します

三陰病ではすべて体の抵抗力(生気)を補い養うことを目的とします

太陰病は三陰病の初期の段階で病は主に太陰脾経(消化器系)にあります

消化・吸収の機能が低下して、食欲不振や下痢、腹痛があり

元気がなく体が冷えます、脈は沈で弱くなります

つまり胃の実熱証である陽明病とは全く反対の病態と言えます

太陰病の治療原則は脾を温め元気を補うことで

人参湯や、桂枝加芍薬湯が基本処方、鍼灸は太白、公孫、脾兪、関元などを使います