クラゲ皮膚炎

海に入ってクラゲに刺された後遺症

クラゲの毒は種類によっては強烈で

刺されて2~3日は引っかき傷の様な炎症かはじまり

いったん収まるかにみえるが1週間ぐらいで

アレルギー反応による炎症が発症し治し損ねるとケロイド痕が残ることがある

50代♂

10日前に海でクラゲに刺され下腿の一部が赤く腫れ、熱があって、痒みも強い

胆経の足竅陰から刺絡をして、清熱の処置

直後に熱は下がって腫れも引き始める

昨夜飲酒をしたことによって炎症が悪化した模様だった

末期癌の「自然な最期」

日本人の3人に1人が癌で亡くなる時代

厚労省の調査では6割以上の人が、在宅での最期を希望しながらも

実際は病院で亡くなる人が8割近い

住み慣れた我が家で最期を迎える人はわずか15%に過ぎない

高齢者の末期癌についてある一冊の本が波紋を投げかけている

『大往生したければ医療と関わるな』幻冬舎新書 中村仁一医師著

京都の老人ホーム「同和園」付属診療所の常勤医として勤務して以来

7年間の間、癌で亡くなられた人の数は52名

抗癌剤、放射線は勿論、モルヒネを使わず『完全放置』した結果

全ての癌患者がモルヒネを使うような激痛を訴えずに亡くなられたそうだ

医療に頼らない「自然な最期」は驚くほど安らかなものであり

人間は本来安らかに穏やかに死んでいける力を備えているというのである

人の死と医療の関わりについて深く考えさせられた一冊である

興味をもたれた方は是非ご一読をお勧めする

肝質性肺炎による微熱

89歳の♀

平熱36.5℃で一ヶ月以上37℃の微熱があると家族が訴える

総合病院で精査の結果「間質性肺炎」の診断だが治療法はないと言われている

東洋医学による体表観察では

脈は浮、弦、胃の気あり

舌診は初診は乾燥した厚黄苔が薄い微黄苔に変化し

食欲でてきて本人はいたって元気、呼吸器の自覚症状なし

鍼は三叉神経痛の治療をしており経過も良好

病名は「間質性肺炎」であっても

東洋医学による所見は問題なしなので

年齢を考慮しても予後の心配なしと御家族に伝える

微熱はあっても、舌診所見の良い変化、胃の気が旺盛なので

予後良と判定できた症例

蓮風鍼

最近の治療で使用する鍼はタフリー社製の『蓮風鍼』

『蓮風鍼』は特殊な形状で非常に皮膚の切皮がしやすく

よくしなり、痛みを感じない良質の鍼である

価格は少々高いが道具にこだわりたいので使っているが

治療効果についても今までより明らかによくなる感触がある

たった1本の鍼の効果には臨床23年の積み重ねと

難病への挑戦するココロ

他では治せない病を治したい、という強い信念によって導かれる

今年の花粉症の傾向

今年の花粉の飛散量の傾向は

名古屋市では昨年に比べ極端に少ない

上の表は環境省のHPから取り出した今年のの名古屋市の飛散量

最近3年間の比較では

1㎥の飛散数は多い日でも200個前後

昨年のピーク時は3月の18日ごろから10日間

1㎥当たり1,000以上なので

昨年比で5分の1程度である

今年は寒気が強く、気温の上昇に伴い風が強まる

といった悪条件が重なりにくくなっている

しかし、花粉症を訴える患者さんは例年通り多い

特に眼の痒みを訴えるケースが目立つ

花粉症の症状で眼の痒みについては

「肝気の上逆」が多く

ストレスフルな状態で発症する

眼が充血し酷い症例では『大敦』の刺絡が著効する

陰谷穴の効果

膝の内側にある『陰谷』という足少陰腎経の経穴

腎気を補う作用がある

四十肩で肩関節の硬縮と夜間痛がある症例

40代女性

半年前から肩関節痛発症

整形外科で四十肩の診断、リハビリ受けるも変化なし

腎陰虚症と診たて

20mm3番鍼で患側に一本打ち10分間置鍼

直後に驚くほど関節可動域は広がる

その後の経過はすこぶるよく、頚肩こりも消失

四十肩・五十肩は、加齢による腎虚が主となる場合に『陰谷』が奏功する

労宮診

手のひらの中央に「労宮」という厥陰心包経の経穴がある

患者さんの体表や経穴(ツボ)を調べる際に

そのツボが冷えているか、熱を持っているか、発汗しているか

という情報は極めて重要

示指や中指で触診をする場合は経穴(ツボ)の虚実の判定をする

更に「労宮」を体表にかざしたり、近づけると、寒熱が良く見えてくる

身体の左右対称に存在する経穴で”左右非対称”を調べることができる

手のひらの中央の「労宮」は特に温感、冷感、の知覚センサーが鋭敏なので

訓練を積むと皮膚に触れなくとも変化を感じることができるようになる

うつ病対策

企業には「うつ病の予防」という視点と対策が必要

精神科医には、ばらつきの大きい治療法を改善していく仕組みが必要

精神科医療としてのEBMと、標準的な治療法の確立を目指すべきで

このような対策は国を挙げて整備し取り組むことが必要と強く感じる

北辰会

昨日は大阪で北辰会臨床コースの講習会があり

スタッフその他7名で参加した

当院スタッフ1名も今月から新入会し

院内の正会員が4名となった

日本の鍼灸界でこれだけ”真の東洋医学”を極めている勉強会は存在しない

あくまで患者救済のために、真の医学としての”東洋医学を広める目的で

邁進する極めて志の高い勉強会なので、行くたびに新しい刺激を受けて

臨床に生かしている

うつ病患者を減らすには

「うつ病100万人時代」のいま

企業に加えて、精神医療界の対応が急務だが

日本の精神科医は8,000~10,000人いる、といわれるなかで

精神科クリニックが次々と開業し

あたらな抗うつ剤も開発されているのに

患者数は減らず、増える一方である

ある患者さんの言葉を借りると

「いい精神科医に出会うことがこれほど難しいとは思ってもみなかった」

いい精神科医とは

問診に時間をかけ、日常生活に関する質問が多く、

自分のことを理解してもらっていると患者が感じ

投与する薬物が最小限で、良くなれば減薬してもらえるような医師ではないだろうか

うつ病患者を減らしていくためには、企業と医療の両輪で

取り組んでいかねばならない

次回に続く・・・