患者さんに寄り添う

良く患者さんから言われること

こんなに話を真剣に聞いてもらったことは今までになかったと

カルテに記載する内容に縛られて事務的に聴取する問診ではなく

患者さんに寄り添った問診ができるようになること

問診だけで心を動かされ

涙を流し、嗚咽を漏らすことも珍しくない

どれだけ患者さんの病が癒されるか

人間性が試される

患者さんの笑顔

内科医師からの紹介患者さん

どこに行っても治らない慢性の下肢痛

初診の時から口元はへの字で眉間にしわがより

眼を見て話さない

2回の治療で大腿部の灼熱感を伴った痛みは治まった

それでもへの字の口元は変わらず、アイコンタクトができない

適切な医療が受けられなかった患者さん特有の

医療不信があると感じた

固く閉ざされた心を開く糸口が下肢静脈瘤だった

今まで5件の病院に行ったが改善せず病気でもないとも言われたとのこと

早速細絡への刺絡(細い糸屑状の静脈から放血する処置)

を試み、瘀血が大量に出ると下肢の不快な症状が改善

への字の口元が緩み、初めてみる笑顔に繋がった

患者さんと心がつながる”鍼灸”って素晴らしいと感じる瞬間だ

小児癲癇

小児の癲癇治療

3才女の子

静岡小児癲癇センターで治療中

小児鍼(銀古代鍼)を始め4ヶ月

月2回の発作がこの3カ月全くなくなった

主治医は減薬しているのにもかかわらず

発作がないのに驚かれている様子

小児癲癇の専門医がこの事実を認めていただくことが

東洋医学で小児鍼の癲癇治療を進める我々の使命と思う

統合医療の織田医師が常々言われていることは

鍼治療をした結果を定期的に受診している医師が効果判定する

これが鍼灸のエビデンスとなると

初診の患者様へ

ただ今ご予約が大変込み合っております

初診の患者様の対応には丁寧な治療をするために

必要なお時間が2時間かかることもあって

午前、午後とも2名まで,一日4名までとさせていただいております

但し急性疾患につきましてはこの限りではありません

個別に対応させていただいておりますのでご了承ください

http:www.n-acp.com

往診依頼その2

昨日の往診依頼の患者さん

体表観察を丁寧にすると

圧迫骨折はなさそうで

L3/4.4/5の腰椎椎間関節捻挫と診たてた

今日も往診に伺ったが

今日から寝起きができるようになり

歩行は前屈気味ではあるが可能

こんな時には安静第一

往診依頼

10年来の患者さんが急性腰痛で動けない

往診依頼があり

診療終了した今から患者さん宅に向かいます

急性腰痛で動けなくても、自力で外来できるまでは3~4日

但し高齢者で圧迫骨折がない場合

かの患者さんは86才女性

腰椎叩打痛がないことを祈る

慢性胃炎は梅核気だった

胸のつかえが主訴の患者さん

以前内科で慢性胃炎と言われているので

胃が悪いと思って来院

よく調べると、胃の問題はない

”梅核気”という「気の停滞」が原因

後谿の一本で速やかに主訴は寛解

胃が悪いと思い込んでいたので

好きなコーヒーをやめていたが

一日2杯までならOKとした

患者さんは鍼の効き目に驚くが

我々にとっては日常の出来事

とはいえ

ビックリされて喜ばれることは

我々の喜びでもあることは勿論だ

肝鬱による手のしびれ

50代女性

主訴:両手のしびれ

現病歴:4ヶ月前から発症

総合病院整形外科で自分で「腱鞘炎かもしれない」というと

信じがたいが局注をされる

接骨院では問診も検査もなくいきなり頚肩部をマッサージを受け悪化

常時しびれが酷くなる

総合病院で頸椎レントゲン検査を受け

「軟骨がすり減り骨のとげで神経を圧迫している」との診断

耳鳴りもするようになる

処方薬内服するも不変

眠れないほどしびれと痛みがひどくなり

救急外来受診するも「老化現象なので治らない」と言われショックを受ける

他の病院では精神科に行くように勧められさらにショックを受ける

当院患者さんのご紹介で来院

いつものように1時間の問診、体表観察

左後谿、左肝兪に鍼を打つ

暫くしてしびれや痛み、頸肩部の痛みはほぼ消失

適切な治療を受けられずに

病院をたらいまわしにされた挙句の「肝鬱気滞」

こういった症例では鍼で上手く気を動かすと

簡単に主訴は寛解することが多い

唾と痰の扱い

『養生訓』には「津液をば飲むべし、吐くべからず。痰をば吐くべし、のむべからず」

という大原則が書いてある

唾(唾液)は津液(しんえき)といい

唾液は臓腑から生成された大切な液体

だから唾を吐くという行為はマナーも許されることでなく

身体にとっれも飲み込むべきだ

一方痰は病理産物で、これが多くできることは

気の停滞や津液の滞っていることを意味する

故に吐き出すべきであるがエチケットとして

ティシュに出すか、洗面所でしっかり流すことだ

膝関節骨壊死に対する鍼治療

80才女性

膝蓋骨骨折後の膝関節骨壊死症

近距離の歩行も困難

専門医は手術の適応ではなく経過観察との診たて

患側公孫に鍼を打ち

2回目から患部の熱がなくなり

歩行痛が軽減、ROMも広がる

近所のスーパーに歩いて行けるようになり

家に閉じこもりがちだったがADLが向上

鍼灸治療の有効性が確認できた

とはいえ治療に抵抗する膝関節の慢性痛に対しては

MRI検査を勧める必要があると考えている