デスクワーカーのリスクその2

最近海外の医学系雑誌「Annals of Internal Medicinne」では

長時間の座位行動は総死亡率や心血管疾患死亡・罹患

がん死亡・罹患、糖尿病の罹患など

それらに対するリスクファクターになるという論文が発表されている

NHK、BS「血糖値スパイク」の番組によると

デスクワークが長いと食後の血糖値の急上昇になりやすく

活性酸素によって、がん、心血管疾患、脳梗塞、認知症等のリスク要因となると報告していた

九州大学の本田貴紀氏の研究では

30分以上連続して座っている時間が多い就労者は

メタボリックシンドロームの発症リスクが高まることも分かった

以下次回に続く

デスクワーカーのリスク

世界中でデスクワークを主とした座り仕事が増えている

「座り過ぎること」が心身に及ぼす影響に注目が集まっている

長時間にわたる座位は、さまざまな疾患のリスク・ファクターにもなり得るという

日常に潜むこのリスクを回避するにはどうすればよいのか

知るべきリスクと身につけるべき習慣について述べる

次回に続く

[http//www.n-acp.com]

問診と医療面接

当院に初めて来院された初診患者さんには

トレーニングを受けたスタッフ(鍼灸師)が

問診室で約1時間程度問診させていただく

この問診は所属する勉強会の「北辰会」専用カルテの内容に基づいて行われ

主訴・現病歴・既往歴・負荷試験・職場家庭環境・七情・飲食二便・睡眠等々多岐にわたる

例えば「頭痛」が主訴の場合、頭痛が起きる根本的な原因や

病の背景を捉えることに重きを置くので、様々な側面から問診を進めていく

患者さんが訴える苦しみに耳を傾け病苦をもたらした原因を探ること

病苦がその人にどのような意味を持っているかを確かめるために交わされる

患者さんとの対話、これこそが問診ではなく実は「医療面接」というのである

医療面接はある特定の話題について突っ込んで話し合うこと(対話)で

患者さんを主人公として物語にまとめ上げていく作業が含まれる

ここでいう物語とは”ナラティブ”という

西洋医学で解決しない慢性の主訴に対して、我々がアプローチする

医療面接は「患者さんという”人生の私小説”を一冊読もうとする行為」であり

個人情報も多分に含まれる為、信頼関係を築きながら対話を進めるといった

高いコミュニケーション能力が不可欠となる

信頼されて対話を進めるためには幅広い知識と人生経験が必要でもある

花粉症の季節

今年も花粉の飛散する時期が近付いてきた

花粉飛散数は前年の夏の気象に影響する

2016年の夏は、全国的に気温が高く

九州・四国・近畿・東海地方では高温・多照などの

花芽が多く形成される気象条件がそろったため

多くの地域で花粉の飛散数は例年を上回り

前シーズンよりも非常に多い予想だ

東海地方では昨年比で240%も多くなると気象庁は予測している

名古屋では本格的な飛散は3月以降の予想だが

すでに鼻水、くしゃみ、目の痒みを訴える人が増えている

これは、花粉の影響よりも寒暖差によるアレルギーによることが多い

下焦の冷え→上焦の熱によって発症するので

上下のアンバランスを整えたうえで

耳のツボに0.3㎜のパイオネックス(皮内鍼)で90%改善する

花粉飛散量の気象庁のHP(はなこさん)

http://kafun.taiki.go.jp/map.aspx?AreaCode=05&Time=2017020118#

院内勉強会

今夜は院内勉強会

運動器疾患基礎知識第2回

頸部痛・上肢痛について

鍼灸適応症

1・頚椎症

2・胸郭出口症候群

3・頚腕症候群

4・頚椎症性頚髄症

5・頚椎捻後遺症(鞭打ち症)

6・バレー・リュウ症候群

7・頸椎椎間板ヘルニア

類似する症状の鑑別する疾患

1・肩関節疾患(五十肩・肩峰下滑液包炎・腱板炎・腱板断裂・上腕二頭筋長頭筋腱炎等)

2・手根管症候群

3・関節リウマチ等

鍼灸不適応疾患

1・頚椎・頚髄腫瘍

2・頚椎カリエス

3・頚髄損傷

4・パンコースト腫瘍

5・上腕神経叢の神経損傷

首が痛い、肩が痛い、腕が痛い、しびれる・・・と言って来院される

患者さんに対してまず西洋医学的な疾病分類をし

鍼灸不適応症を鑑別してから施術することは当然

医師との連携が必要な場合もある

X-P検査・CT検査・MRI検査などの画像診断を読影できることも必要なスキル

冷えと冷え症の違い

大寒を過ぎ、週末は早くも立春を迎えるが

寒さはまだしばらく続きそうだ

手足の冷えを訴える方が多い季節

ここで「冷え」と「冷え症」の違いについて簡単に解説

「冷え」とは

私は若いころから手足が冷えていて、私「冷え症」なんです・・・

これだけであれば「冷え症」ではなくただの「冷え」

「冷え症」とは

手、足、腹、腰、又は身体全体の冷えによってQOLに影響するほど身体症状に表れる場合

例えば腰から足の冷えによって、軟便、下痢、眠れない、頭痛がする、体がだるい等の

愁訴がある場合、これは「冷え症」

中医学的にはいくつかの病因病理に分類可能

治療戦略を立てて、飲食や運動など生活習慣も改善する必要あり

鍼灸治療では五臓・寒熱・陰陽・気血の過不足やアンバランスを整えることになる

第1回JHC参加感想

昨日参加した第1回日本健康創造研究会の感想

東洋哲学思想が根底にあることがこの研究会の特徴で

西洋医学中心の日本の医療を変えていこうとする空気を感じた

脳腫瘍を患い2回の手術を体験した

現役の臨床心理士の生々しい体験談は衝撃的で

200人の参加者の心に響く講演であった

患者さんに寄り添う診療をされている医師たちが

このような研究会を開催したことはとても意義深いと思った

クラウドファウンディングにより

150万円の寄付を募って、講師謝礼や会場費、研究会運営に当てるといった

新しい取り組みはもう少しで目標額に届くそうである

内容の割に参加費はとてもリーズナブル

始まったばかりのこの研究会の未来は明るい

クラウドファウンディングサイト READYFOR

https://readyfor.jp/projects/10930/preview

日本健康創造研究会

明日は第1回『日本健康創造研究会』が

名古屋商工会議所で開催されるので参加します

統合医療を鍼灸治療中心で実践されている

高橋徳医師(ウイスコンシン医科大学教授 クリニ ック徳院長) 

鈴鹿医療科学大学教授 佐々木和郎先生が中心となって発足した

”患者さんの知りたいことに主眼をおいた患者さん参加型のユニーク な研究会”

西洋医学・伝統医学・東洋医学など

健康維持、回復に役立つあらゆる分野が1つの命に真摯に向き合い

究極の医療の仕組み作りを模索するという 

講演1・視床下部オキシトシン(愛と信頼のホルモン)の生理作用を解説し
    宗教心(利他の心)に迫ります。

講演2・量子論や東洋的一元論を紹介
    病院や診療所を単に病気を治す場だけではなく
    人生を考え健康を考える場に」と訴える

ラウンドテーブルデイスカッションでは
    脳腫瘍の患者の手術前 後での心の葛藤を聞いた後,3名の医師達が議論

どんな研究会になるのか興味津々で参加し

場合によっては会員になるかもしれない

スチーム式加湿器購入

このところの寒波で空気はとても乾燥している

院内の湿度は先日20%以下に下がり湿度計はLL%の表示に

女性スタッフは皮膚がカサカサし

眼も夜になると乾燥してショボショボに

加湿器を購入することになって

超音波式が多いが

手入れが面倒、ミスとは冷たいので却下

お湯を沸騰するスチーム式は手入れが簡単

蒸気で加湿するので温かい

価格が高い・・けど一台購入してみたら

湿度が10%以上がって空気がシットリした

もう一台受付用に購入し2台稼働すると

今日は湿度計が40%を記録しビックリ

手入れは2ヶ月に一度クエン酸洗浄をするぐらいでとても簡単

象印のスチーム式加湿器はお勧めです

https://www.zojirushi.co.jp/syohin/humidifier/eerl/

院内勉強会

今夜は久しぶりの院内勉強会

新人スタッフの運動器疾患鑑別法トレーニング

今回は初診で最も多い疾患の「腰痛」

鍼灸適応疾患

1・椎間関節性腰痛(椎間関節捻挫・椎間関節症)

2・筋筋膜性腰痛

3・スプラングバック

4・変形性脊椎症

5・姿勢性腰痛

6・腰椎すべり症(分離症)

7・仙腸関節捻挫(機能障害)

8・腰部脊柱管狭窄症

9・腰椎椎間板ヘルニア

10・心因性腰痛

鍼灸相対的適応症

1・腰椎圧迫骨折

2・腰椎椎間板ヘルニア(重症例)

3・子宮内膜症

4・月経随伴症

5・遊走腎

6・尿路結石

7・感染性脊椎炎

絶対的不適応症

1・急性腎炎

2・腹部大動脈破裂・総腸骨動脈の閉塞性疾患

3・多発性骨髄腫・脊索腫・原発腫瘍

4・癌の腰椎転移

5・中心性腰椎椎間板ヘルニア

これだけの疾患を問診と徒手検査、触診である程度鑑別する必要がある

腰痛の原因疾患を思い浮かべながら問診を勧めていくこと

不適応と診たてたらその場で専門医に精査依頼の紹介状を渡すこと

こういった知識と備えをすることが、安心してかかれる鍼灸院として必須である