東洋医学会へ参加

6月30、31日と東京の京王プラザで開催された東洋医学会学術総会へ参加しました。

東洋医学会は、漢方と鍼灸を中心とした、臨床、研究、教育に関する学会です。

参加するのは、西洋医学に漢方を取り入れ診療を行う医師や、鍼灸師が中心となります。

中でも特に人気だったセッションは「医師と鍼灸師のための鍼灸セミナー」でした。

講師は著名な鍼灸師の先生方でしたので、会場は超満員でした。

医師からは積極的に質問が飛び交い、鍼灸への関心の高さが伺えました。

学会を通して、鍼灸と漢方の併用に関する話題が少いように感じました。

本来東洋医学は、鍼灸と漢方を双方を併用し、補完しあうことが重要ですが、

保険制度の問題や、鍼灸師と漢方医との連携がとれていないことなどが問題点です。

今後は、学会を通して漢方医と鍼灸師とのつながりが強くなっていくことを期待したいです。

梅雨に多い症状-全身のだるさ・倦怠感-

湿度が高く、ジメジメした気候が続くと「なんとなく体がだるくて、やる気でない」

という方は多いのではないでしょうか?

やはりこれも「湿邪」の影響と考えられます。

湿邪について
https://blogs.yahoo.co.jp/n_harikyu/72841853.html

湿邪がツボの通り道「経絡」に滞ると、気血のめぐりがスムーズで無くなり、

だるさ、痛み、しびれ、コリなどの原因になります。

この状態を東洋医学では「痺証」といいます。

また、気血を手足末端に運ぶためには「脾」(消化吸収)の働きが重要です。

普段から暴飲暴食、甘い物が多い人は「脾」を弱らしているので

さらに気血のめぐりが悪くなります。

「陰陵泉」というツボは「脾」の働きを整え、利尿作用で水分を排出したり、

下肢のだるさやむくみを軽減するのに有効です。

グッと押さえて痛い人は、この時期はしっかり養生しましょう。

つづく・・・

メニエル病の有効症例(TCHの影響)

院長の症例

主 訴:吐き気を伴うめまい

患 者:50代女性

現病歴:数年前から回転性のめまいを

数回発症
耳鼻科でメニエル病の診断
回転性のめまいが治まっても
フワフワした乗物酔いのような
状態と吐き気が続く
点滴を受けめまいの薬を内服す
るも改善しない

所 見:眼振なし、

頭を動かすとフワフワ感が増す

めまいの発作が怖いためか
TCH(歯の接触癖)
が認められる

脈 診:沈虚

舌 診:淡紅色、白薄苔、舌尖紅、

舌下静脈は白抜け

弁 証:肝陽上亢、血虚

処 置:左右聴宮・左内関・三陰交に

15分置鍼

経 過:1週間後に再診、

初診治療後からフワフワした
めまいと吐き気は消失
頭がすっきりした状態が

1週間続いている

考 察:TCHに対する聴宮の置鍼後に

胸鎖乳突筋の過緊張が消失
内関は肝気を下げ、
三陰交は補血となった
脈診舌診共に良好な変化を認め
メニエル病に伴う浮遊性の
めまいと吐き気に
鍼治療は有効な治療法と考える

またTCH(歯の接触癖)と
慢性的な難治性めまいの関連性
が認められることは多く
当院の有効症例で
確認されている

梅雨に多い症状-胃腸の不調 その3-

https://www.yomeishu.co.jp/health/3371/
養命酒のホームページで食養生についてわかりやすく記載があります。

梅雨の食養生

前回お話したように、梅雨は「脾胃」の働きが低下するため、

まずは、食べ過ぎや飲み過ぎに注意しましょう!

食養生としては、図(※)にあるように「熱」や「寒」に偏る食材をさけて

「温」「平」「涼」に分類される食材を取るといいでしょう。

※食材の五性といって、食材にはそれぞれ性質があるので、

体質や気候に合わせて適切な食材を選びましょう

大根、なす、きゅうりなどは適度に体の熱を取りながら、利尿を促すのでおすすめです。

にら、しょうが、ねぎは体を温め水分代謝を改善させるので、気温が急激に下がったときや、

体が冷えた風邪のひき始めにおすすめです。

つづく・・・

梅雨に多い症状-胃腸の不調 その2-

https://weathernews.jp/s/topics/201906/130135/ より引用

東洋医学における梅雨の養生法

湿気が盛んな梅雨の気候を、東洋医学では「湿邪」といいます。

「湿邪」には、体の外から入ってくる「外湿」と、

体の内側に生じる「内湿」の2種類あります。

梅雨は「外湿」が盛んになるため、「内湿」が体にこもりやすい時期になります。

「内湿」は、消化吸収機能に重要な「脾胃」の機能を低下させます。

つまり、梅雨の時期は「脾胃」=「消化吸収」の働きを健やかにしておく必要があります。

「脾胃」が健やかでないと、

・下痢しやすい
・食欲がない
・手足がむくむ
・からだがだるい

などの症状が出てきます。

雨になると調子が悪いというかたは、「脾胃」の働きが低下しています。

「脾胃」の働きを調べるのは、自分の舌を見てみましょう。

・白い苔が多い
・舌全体が腫れぼったい
・歯形がついている

当てはまる方は要注意です!

つづく・・・

梅雨に多い症状-胃腸の不調-

梅雨時期の食中毒について

梅雨の時期は、ジメジメと蒸し暑い気候のため

細菌による食中毒が増える時期になります。

鶏肉や刺し身に多く、カンピロバクター、サルモネラ、黄色ブドウ球菌などが原因となります。

梅雨の食中毒予防の3原則(厚生労働省より)

1.つけない

手洗いを徹底して、調理器具や食器を清潔なふきんで拭きましょう

2.ふやさない

冷蔵庫は10℃以下、なるべくはやく食べましょう

3.やっつける

なまものは、75℃で1分間以上加熱しましょう。

厚生労働省の食中毒予防の資料がとてもわかり易くまとめられています。

https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/point0709.pdf

梅雨に多い症状-むくみの対処法 2-

梅雨の時期になり湿度が上がると、不感蒸泄(体から蒸発する水分)が減ります。

不感蒸泄が減ると、体から出ていく水分量が少なくなるので、

うまく、尿や汗で水分を水分を排出できないとむくみができてます。

対策法としては、いつもより長めに入浴したり、半身浴などでじっくり汗をかくといいでしょう。

また、下半身のむくみは筋肉のコリにより循環が悪くなっている場合があるので、

ふくらはぎや太ももの筋肉をお風呂でもみほぐし、ストレッチで伸ばしてあげると効果的です。

注意!
片側のみの浮腫は、深部静脈の血栓症や静脈瘤で起こりやすく、

全身の浮腫は、心不全、腎不全などの影響で起こっている場合があるので、

これらの疾患のあるかたは、長時間の入浴や、過度なマッサージは控えましょう。

梅雨に多い症状-むくみの対処法-

東海地方は、先週(6/7)に梅雨入りとなりました。

今日からは「梅雨を乗り切るための養生法」をシリーズでお伝えしようと思います。

各症状別の予防法と対策を通して、養生法を身に着けましょう!

まず、梅雨に多い症状として「むくみ」があります。

梅雨になるとなぜ浮腫む??(西洋医学Ver.)

体は水分摂取量と排泄量のバランスがうまくとれていれば浮腫むことはありません。

水分摂取量は、飲料水と食事から約2.2L、体の中で作られる水(代謝水)が300ml程あります。

排泄量は、尿や便で1.6L、体から蒸発する水分(不感蒸泄)が900mlあります。

一日でトータル約2.5Lの水分が出たり入ったりしているのです!

つまり・・・

水分摂取量が多い or 水分排泄量が少ない

場合に体にむくみが起こります。 

では、なぜ梅雨はむくみが多いのでしょうか・・・?

つづく!

福岡先生Happy Birthday!!

6月12日は福岡先生のお誕生日でした!

福岡先生の優しい笑顔に患者さんも、スタッフも(笑)いつも癒やされています。

患者さんへの丁寧な対応や、細やかな気遣いがいつも行き届いていて、とても尊敬しています!

美味しいケーキとともに、みんなでお祝いしました!!

福岡先生、おめでとうございます! 

いい一年にしてくださいね~

認知と行動を変える その2

「職場の同僚に毎日、後輩の愚痴を聞かされる」というストレス状況を例にあげ、

「認知」と「行動」の新たなパターンを考えます。

「〇〇(同僚)も疲れているんだな、それで気持ちが楽になるなら少し付き合ってあげよう」

「これ以上付き合っていられない、今日は思い切って断って突き放してみよう」

「そもそも、いつもいい顔をして聞いている自分が悪いんだ、今度時間をつくって気持ちを伝えよう」

どれが正解か不正解かではなく、これだけの選択肢が自分の中で考えることができます。

そして、その中でストレス状況を解決できそうな選択肢を同定し、実行します。

ここまでの話は、臨床心理士の伊藤絵美先生の著書

「認知行動療法入門1」にかかれている内容を自分なりにまとめて記載しました。

更に理解を深めたい方は、ぜひ購入してみてください。

ストレスに悩んでいる人の力になるためのヒントが必ずあると思います。