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腹診について

東洋医学で腹診は脈診と舌診とともに欠かせない診察法

日本独自に発達した

腹部における邪気(気の停滞)を調べ

空間的に気の偏在を捉える

鍼を一本打つだけで緊張したお腹が緩んだり

特定の部位の邪気が消失することは良くあるが

下腹部に硬い腫瘤が触れ治療で変化がないときもある

こういった場合はすぐに医師の診察を受けるべき

(子宮筋腫は除く)

先日下腹部に大きな腫瘤を触知した患者さん

先生からすぐ内科に行くように言われていった結果

卵巣が張れて子宮からの出血も見つかって

精密検査中ではあるが、「早く診たててもらってよかった」と

感謝と経過報告の連絡があった

重篤な疾患でなければ良いが

早期発見し一刻も早く病院の受診を促した一例

常に心を無にして

集中して診察にあたることだ

右手根管症候群に百会左

30代女性

右手掌の知覚鈍麻

手根管症候群

握力は患側13㎏

空間診で診たて

百会左に置鍼

患側大陵に熱があるので

知熱灸と銀古代を一瞬接触

右握力13㎏→20㎏

初診の治療で握力が7㎏UPすれば患者さんも納得

噛み合せと頚部痛

信頼している矯正歯科の専門医の先生から

歯を噛んで前歯の上下が当たっている(接触している)と

後頚部痛が起きるのは何故かを尋ねられた

慢性の頚部痛や胸鎖乳突筋に緊張が見られる症例では

初診時に必ず歯列の乱れ・顎関節の動き・噛み合せを診ている

すると前歯の上下が当たっている(接触している)患者さんでは

慢性の後頚部痛の訴えが多いことが解る

頸椎を触診するとC1~3で側弯が認められたり

僧帽筋の付着部の経穴(天柱)に緊張や圧痛が認められる症例が多い

立位で前歯の位置を後ろに水平線をひくと

上部頚椎の位置と一致することが解る

空間診(上下左右前後の法則)で考えると

前の上の異常が後ろの上に表れるという

ことが証明されるので

矯正歯科の先生には前後(表裏)のアンバランス

と説明させていただいた

噛み合せと身体症状を診ることのできる矯正歯科医師は

ほとんどいない!という現実に驚き

沢山の患者さんを救っていただいている

K先生との奇跡の出会いに感謝!

K先生のクリニックHP

http://www.komatsu-kyosei-ka.com/

空間診による坐骨神経痛治療

治療院前の八重桜並木

60代女性

1週間目から左臀部痛発症

歩行時痛みで体を支えられないので歩行不可

腰の後屈不可

体表観察では空間診で左天井に熱の反応があり

いつもの3番鍼で左天井に10分間置鍼

10分休憩後

腰の後屈は(-)

歩行痛消失

弁証が正しければ空間診は素晴らしい効果を発揮する

手首の関節痛に対する空間診

40代 男性

3ケ月前から左手首の痛み

手関節背屈で(++)

弁証:空間診で左上前の気の偏在

処置:左滑肉門に下方に向けて横刺、10分置鍼

効果判定:背屈時の運動痛は消失

面白いのは腹診が終わった後に既に痛みが半減していたこと

気滞ベースなので腹部の触診で気が巡ったのだろう

滑肉門がよく効くはずだ

上腕骨骨端線損傷

野球少年の上腕骨骨端線損傷は

通称”リトルリーグショルダー”といわれる

成長期に投球練習の過多や

肩関節にひねりの負荷がかかることで発症

儀拭Ч錝疾?安Г良分的な離開

況拭Ч錝疾?料桓?領コ

祁拭Ч錝疾?盂蠅蠅鯣爾ξコ

殆どは儀伸況燭如■-Pで損傷を確認し

ノースローで安静を保ち関節可動域を確保しつつ

徐々に投球練習を始める・・・

というのが整形外科的な治療

練習再開時に肩関節の痛み、肩をかばい肘痛も続発することが多い

空間論で”右上横の気の偏在”と診たて

百会(右)に10mm1番鍼で10分置鍼

治療後は肩関節、肘関節の運動痛は消失

野球が数ヶ月できないストレスで

舌先の紅刺が認められたので”肝気上逆”が生じ

百会(右)が奏功したと考えられる症例

医療連携の外科医にX-P検査を依頼し

骨折の治癒が確認できれば練習再開し

投球動作の問題をチェックすることで

再発予防が可能になる

頚椎捻挫

3週間前に発症した頚椎捻挫

奥さんから「私は腰痛の時に早めに行ったら一発で治ったわよ」と言われ来院

丁寧に触診し右上の気の偏在と診たて

20分程度の治療が終わって

頚椎の運動痛がなくなり「一発で治った!」と喜んでお帰りになった

よく「あそこに行くと一発で治してくれるから」と患者さんが言うが

ほとんどの症状は1回の治療で痛みが消失しても

必ず再診していただき、客観的に経過を診ることが必要となる事が多い

が今日の患者さんは、明日の朝起床時に痛みがなければ治癒と思われる症例

姿勢のチェック

腰痛や肩こりの原因となる姿勢の不良

1月21日中日新聞朝刊22面に

我々が所属する(公社)日本鍼灸師会副会長の

小松秀人先生が姿勢のチェックについて取材を受け記事になっているので

興味がある人は読んでみて欲しい

姿勢の不良は全身の気の偏りを招き

腰痛肩こりのみならず、あらゆる筋骨格系の疾患の原因となるから

空間診による膝関節の治療

60代♀

数日前から左膝関節痛発症

立ち上がりや、階段昇降で痛くなる

関節可動域正常、腫脹(-)熱感(-)

弁証:空間診により左下前の気の偏在

処置:30㎜3番鍼で百会左に10分間置鍼

経過:治療直後に痛みは消失、「全然痛くない!嘘みたい!!」

   と驚きの声をあげて帰っていかれた

迷いのない診断

レーシック手術を受けた患者さんが

最近右目の視力が落ちたという

右の歯肉炎に伴い右肩こりも強い

空間診で臍の右上、足陽明胃経の”滑肉門”に横刺で置鍼すること数分

目を開けた瞬間に「よく見えるようになった!」と驚きの表情

患者さんはどうしてお腹に鍼を打って目が良く見えるのか不思議でならない様子

経穴を決めるのに要した時間は数秒間

”迷いがない鍼”は本当によく効く

http:www.n-acp.com