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三叉神経痛の一症例

50代♀

咽頭炎を発症してから海外旅行に出かけ

日差しを浴びてから左三叉神経第1~2枝領域の神経痛発症

痛みで朝目覚める程

弁証:左上気の偏在・左太陽経経気不利

処置:左太衝、左足臨泣・八椎下等に3番鍼で置鍼

経過:第6診目に主訴消失

心理社会的な背景が複雑にあって、強いストレスの元を傾聴

頑張り過ぎないようにアドバイスしてからさらに調子が良くなった

痛みを増長する背景が見えてくることで

心身一如の東洋医学の本質が確認できた一症例

天枢の効果

先日名古屋駅で遭遇したN700系のドクターイエロー

慢性化した三叉神経痛に対して

患側の天枢穴に25分置鍼

激しい疼痛が消失して経過良好

臍(へそ)周囲のツボの反応を良く調べることで

空間的歪を整えることができるのだ

環境変われば病も癒える

80代♀

10年来の難治性の三叉神経痛(第3枝)

ガンマナイフも無効

患側”後谿”20分置鍼で

流動食からお粥が食べれるように痛みは緩解

ひとりで話し昼間は相手がいない引きこもり日々から

老人ホームに入居して、同じ世代の仲間との共同生活

これで病にばかりココロを囚われた生活が一変した

今では普通食をしっかり噛んで

美味しく三食食べれるようになった

来院の度に表情が明るくなり

嬉しそうに毎日の生活を語る笑顔から

病が癒えたことを確信した

胃の湿熱による三叉神経痛

90才♀

数年前からの激しい三叉神経痛(第3枝)

あまりの痛みで入れ歯が入らず、会話もままならない

流動食をストローで摂取されている

脈は滑実

舌苔が厚腐苔

胃の湿熱と診たて

足の陽明胃経の井穴「右れい兌」より刺絡

以降激しい痛みがなく、入れ歯が入り、飲食ができるようになる

大層喜ばれ曲がった腰も伸びてきた

三叉神経痛著効

80代♀

数年前から右三叉神経痛発症

あまりの痛みに入れ歯が入れられず

流動食のみであったが

数回の治療で一日3回の抗けいれん剤の内服を

頓服程度に減量しても激痛がほとんど緩解し

入れ歯が入るようになった

空間診による右上前の気の偏在と診たて

百会右 補腎で右腎兪に鍼をした結果である

三叉神経痛について

三叉神経痛

ある日突然顔の片方の痛みを発症する

部位は頭頂部から側頭部、眼の上下、頬、唇の上下、後頚部、後頭部

皮膚の表面のピリピリ、チクチク、ズキズキと表現する痛み

風が当たっても、髪の毛を触れても痛みが増悪する

発症後3~4日経過しても黒ずんだ水胞がでなければ、

帯状疱疹(ヘルペスウイルスによる)は除外できる

病因は中医学では

1・風寒の邪気

2・肝鬱化火

3・風熱の邪気

4・お血

5・湿痰

その他に歯列の異常・歯ぎしりによる片側の顎関節に負荷が生じた場合も多い

いずれにしても三叉神経痛は病因病機をとらまえなければ治療ができない

圧痛点のみの治療は悪化させることもあるので、局所の治療は避けねばならない

早ければ数回の鍼治療で完治するが、長くても一ヶ月もあれば十分治る

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