灸頭針について
https://blogs.yahoo.co.jp/n_harikyu/72855760.html
今回、冷えを伴う坐骨神経痛に対して、灸頭針が有効だったのでご紹介します。
症例:60代 男性
主訴:左殿部~両側大腿後面の痛みとしびれ
現病歴:慢性的に腰痛あり。ここ最近、立ち仕事が増えて痛みが増強する。(スーパーの売り場)
運転中の際、激しい痛みで車を停めるほどであった。
現症:神経根障害を疑う所見なし、仙腸関節負荷テスト陽性、梨状筋に強い緊張認める。
殿部~大腿に他覚的な冷感あり。舌は暗紫、脈は遅渋、三陰交に実の反応
西洋医学的病態把握:梨状筋症候群
東洋医学的病態把握;寒凝血?(足太陽膀胱経脈病証)
治療:三陰交、胞肓に灸頭針(3壮)、陽陵泉、臨泣、膈兪など駆?血の配穴
経過:1診目の治療後、殿部~下肢痛は消失。腰痛のみ残存するのみ。
5診目には腰痛もほぼ消失、趣味のゴルフも楽しめるようになる。殿部~大腿の他覚的冷えも改善。
この症例について
痛みが増悪した時期は、スーパーの立ち仕事が増えた時期でした。
スーパーは冷房がかなり強めにかけてあり、強い冷えを感じていたそうです。
東洋医学的には、風寒邪が経脈に停滞し、?血を形成したと考えます。
灸頭針は、寒邪を散らし、経脈を疏通させる効果があります。
また駆?血の配穴で、?血を取り除いたことが、数回で著効につながったと思われます。