特発性膝関節骨壊死
【特発性膝骨壊死とは】
大腿骨の遠位部(膝の関節をつくっている部分)の骨が壊死した状態
60歳以上の女性に好発、最近増加傾向にある
まれに大腿骨外側顆部の関節面に発生することもある
急激な膝の痛みで発病する、夜間痛が多く、関節液が溜まることもあるが
炎症期には歩行困難となることが多い
レントゲンには骨壊死は映らないので、MRI検査で確定診断ができる
西洋医学的にはボナロン(異所性骨化阻止薬)が処方されるが
難治性である
【鍼灸症例】
60代♀
2か月前突然発症、MRI検査で特発性骨壊死の診断
夜間痛強く、絶対安静を指示される
膝関節内側部の腫脹・発熱・発赤(+++)膝関節屈曲(+++)
脾経の経絡経筋病と考え、右公孫に蓮風鍼を10分置鍼
直後に発熱(-)発赤(±)腫脹(+)
3回の治療で夜間痛(-)自発痛(-)発熱(-)
たった一本の鍼の効果におおいに喜ばれる
発症後2カ月経過し関節拘縮が残存しているが,可動域は改善しているので
正座も可能になる見込み