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中枢感作とは

近年、抑制ばかりでなく興奮性の系もあることが発見された

興奮性の系は中脳中心灰白質や三叉神経中脳路核などの

中脳深部の核にコントロールされて

延髄背側網様体がその機能を行っていると言われている

そして、この中枢の機能は

中枢感作に深く関わっているものと考えられている・・・

中枢感作とは

この機能は多くの部位が関係した

非常に複雑な脳の系統によって制御され

青斑核のノルアドレナリンニューロン

中脳中心灰白質および延髄大縫線核の

セロトニンニューロンが主要な働きをしていると言われている・・・

中枢感作とは

顎関節症、線維筋痛症、慢性疲労症候群、原発性月経困難症、過敏性大腸炎・・・

これらの疾患では、普通は痛みと感じない程度の体の異常でも

強い痛みと感じられるようになる

痛みの感覚は命を維持する上でとても重要な感覚で

緊急時には生命の維持に不必要な痛みの信号はカットされ

微細でも危険な信号は増強される

不安な精神状態でも痛みは増強される

このような中枢の機能は、下降性疼痛抑制系と呼ばれている・・・

中枢感作とは

この現象はtemporal summation of second pain

または簡単にwind upと呼ばれ

中枢が疼痛の感度を増大する機能を持っていること示す

健康な人でもこのwind upは起きるが

顎関節症、線維筋痛症、慢性疲労症候群

原発性月経困難症、過敏性大腸炎等では

異常な痛み感度の増大が起きることが報告されている

そして、この異常なwind upを中枢感作と呼ぶ・・・

中枢感作とは

西洋医学では原因不明の慢性疼痛で

「痛みを感じる中枢神経が過敏な状態」

という症例に遭遇することは少なくない

これを「中枢感作」という

通常は痛みと感じない程度の刺激を皮膚に連続的に加えると

徐々に痛みを感じるという現象を研究していた

MendellとWallは

皮膚の感覚受容器から脊髄に送られる信号は増加しないにもかかわらず

脳に送られる信号は増加していることを見いだした・・・

顎関節症と随伴症状

ほとんどの大学病院や歯科医院で

顎の症状と全身の症状は別個の疾患と考えられ

整形外科、心療内科などに紹介される傾向がある

あごに関係した症状だという訴えは無視され

統計的には顎関節症患者の10%に

肩の痛み、首の痛み、腰痛、睡眠障害などの随伴症状があるので

多くの患者さんたちが行き場を無くしている・・・

線維筋痛症と顎関節症

近年の研究によって

腰痛、肩こり、顎関節症、緊張型頭痛などの筋・筋膜痛は

Fibromyalgia(線維筋痛症、FMS)と関係が深いこと

筋・筋膜痛と線維筋痛症(FMS)が連続した疾患であること

大胆にわかりやすく言えば極端に悪化した筋筋膜痛が

線維筋痛症(FMS)であると考えられるようになってきた・・・

顎関節と体調不良との関係

顎関節症は顎が痛み、口が開きにくくなる病気

顎の症状から肩や首や背中、腰痛、頭痛等

全身の慢性疼痛に移行することがある

こういった全身症状や不定愁訴と顎関節症の関係について

歯科でも多くのの研究が行われているが

現在のところ、関係性と治療法に関しての

歯科医の間でのコンセンサスは形成されていない

以下続く

喰いしばり

慢性的かつ難治性の頚肩のこりや痛み

頭痛・めまい・腰痛等の根本的な原因が

ストレスや精神的な緊張から

歯の食いしばりにあることが解ってきた

歯並び、噛み合せ、

左右の胸鎖乳突筋

をチェックし

異常が認められた場合

ある経穴を使うと

多くの上記主訴の改善が認められた

更に根本的な治療は

矯正歯科の治療が必要なので

医療連携を心掛けている

顎関節症に帯脈穴

70代女性

顎関節症で患側の奥歯で噛むことができない

顎関節症の多くは歯列の乱れによる嚙み合わせの不良が素因となって

ストレスによる肝鬱で痛みが増悪する

空間診で左側面の気の停滞と捉え

患側の帯脈穴に20分置鍼すること2回

食事が普通に摂取できるようになる

顎関節症の痛みによって続発した脊柱の代償性側弯も癒えてきた