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過活動膀胱の症例

過活動膀胱とは、膀胱が過剰に収縮してしまうことにより、

頻尿・尿意切迫感(尿意を我慢できない)、切迫性尿失禁(我慢しきれず漏れてしまう)

などの症状を呈する泌尿器疾患です。

30代 男性

主訴:尿意切迫感、頻尿

現病歴:X年1月頃から、早朝や就寝前に5分おきに尿意を催すようになる。

睡眠にも支障が出てきため、当院受診される。

現症:OABSS(過活動膀胱の評価表)7点/15点(中等症) 

尿回数は10回/日以上、腰痛や下肢の冷えを自覚している。

弁証:下焦における寒湿邪の停滞

治療:関元(鍼/灸)

経過:3回の治療で尿意切迫感はほぼ消失、相対的に排尿回数も減少

OABSSは7点(中等症)→3点(軽症)へ改善

患者は日頃からコーヒーや冷たい飲み物をを多飲していたため、

下焦(腎を含めた下半身全体)に冷えが停滞していました。

鍼と灸により、冷えと湿邪の停滞が解消したことが症状軽減に繋がりました。

西洋医学的には、膀胱を過剰に収縮させている副交感神経の働きを抑制したと考えます。

慢性前立腺炎の症例

院長の症例です

主訴:慢性前立腺炎に伴う陰部のジンジンする痛み

20代男性

現病歴:中学生のころから尿勢弱く、尿切れが悪く、残尿感があり

4年前から陰部のジンジンする自発痛発症

弁証:肝経湿熱

処置:右蠡溝穴に30mm5番鍼、15分置鍼

経過:3回の治療で4年間毎日続く陰部の自発痛は消失する

※陰部疾患に蠡溝は素早く効果を表す経穴で、肝鬱(ストレス)がらみの場合は特に効果的

今日の症例:小便不利、尿量減少、排尿頻度現症、残尿感を訴える女性に蠡溝を使って1回で治癒

慢性前立腺炎

20代♂ 慢性前立腺炎

3ヶ月前から尿動口がムズムズし残尿感が続く

泌尿器科で過活動膀胱の診断で内服治療変化なし

他泌尿器科に転院

前立腺炎の診断

抗生剤の投与で寛解傾向であったが

頻尿や残尿感、尿道の違和感が続き当院来院

肝鬱気滞・腎虚と診たて

実測の膀胱兪に瀉法で15分置鍼、施灸

第5診目より主訴寛解し始める

第7診目9割は症状寛解

急性前立腺炎は一般的には抗生剤が有効で

早期受診で寛解するが

慢性化すると西洋医学では難治性となる場合が多い

東洋医学では治しやすい疾患

小便不利

前立腺肥大に伴う小便不利

排尿遅延・頻尿・尿きれ悪い

80才♂

腎陰虚症と診たて

左照海・左腎兪に蓮風鍼3番で10分置鍼

治療した夜から排尿スムーズに、排尿遅延なし、尿きれよし

頚椎症の治療をしていたが思わぬ効果に本人驚くことしきり